舞夜を家に送り届けた頃には、辺りはすでに暗くなっていた。
ぽつり、ぽつり、と街灯がともる夜道を、早足で歩く。っと、家の近くで、名前を呼ばれた。
「進夢、あんた、ずいぶん遅いわね」
やってきたのは、姉の美鈴だった。小走りに近づいてくると、進夢の隣で歩調を緩めた。
どうやら、いっしょに歩いて帰るつもりらしい。
「そっちこそ、今帰りかい? 姉ちゃん」
彼女は、中学の制服を着ていた。古式ゆかしいセーラー服は、舞夜やクラスメイトたちが通うことになるであろう中学のものだった。
「そ。今日、部活の学内レースだったの」
そう言うと、姉は、自らの膝を指差した。若々しい脚の、膝小僧には、絆創膏が張り付いていた。
「転んだの?」
「ゴールした後ね。力使い過ぎちゃった」
小さく、ペロっと舌を出した。前の時間軸では見れなかった姉の可愛らしい仕草が、なんとも新鮮な感じがした。
「**********
**************
****************
**************************
*****************
********************
**************
*****************************
コメント
1件