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#めめこじ
雫
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ゆんしょ
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絶対辰哉
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雨は弱くなっていた。
街灯に照らされた水たまりが静かに揺れる。
一本の傘の下。
照と辰哉は並んで歩いていた。
五年前なら当たり前だった距離。
今はどこかぎこちない。
沈黙が続く。
それを破ったのは辰哉だった。
💜「……あの日さ」
照は静かに顔を向ける。
💜「俺、一つだけ嘘ついた」
💛「嘘?」
辰哉は少し笑う。
でも、その笑顔はどこか寂しかった。
💜「別れる時」
💜「“もう好きじゃない”って言ったじゃん」
照の表情が固まる。
あの日の言葉。
今でも忘れられない。
💜「あれ」
辰哉はゆっくり息を吐く。
💜「嘘だった」
雨音だけが聞こえる。
照は何も言えなかった。
💜「好きだったよ」
💜「あの日も」
💜「別れた後も」
💜「……今も」
言ってしまった。
五年間、心の奥に閉じ込めていた本音。
辰哉は俯いたまま苦笑する。
💜「最低だよね」
💜「別れようって言ったの俺なのに」
💜「今さらこんなこと言われても困るよね」
照は立ち止まった。
辰哉も足を止める。
💛「困らない」
静かな声だった。
💜「え……?」
💛「俺も」
照は辰哉を真っ直ぐ見つめる。
💛「一度も嫌いになれなかった」
辰哉の目が大きく開く。
💛「忘れようとはした」
💛「仕事に集中して」
💛「毎日忙しくして」
💛「でも」
照は小さく笑った。
💛「コンビニで好きだったお菓子見つけるたびに」
💛「“辰哉なら買ってたな”って思って」
💛「映画の予告見ても」
💛「“一緒に観たいって言いそうだな”って思って」
💛「結局」
💛「どこにいても思い出してた」
辰哉の目に涙が滲む。
💜「……そんなの」
💜「ずるい」
💛「ずるくない」
💜「俺ばっかり引きずってると思ってた」
照はゆっくり首を横に振る。
💛「違う」
💛「俺もずっと引きずってた」
その言葉で。
五年間張り詰めていた糸が切れた。
辰哉は思わず涙をこぼす。
💜「会いたくなかった」
💜「会ったらまた好きになるって分かってたから」
💜「だから避けてた」
💛「知ってた」
💜「知ってたの?」
💛「うん」
💛「でも嫌われたとは思いたくなかった」
辰哉は笑いながら涙を拭く。
💜「嫌いになんて」
💜「一回もなれなかったよ」
照はゆっくり一歩近付く。
昔なら迷わず抱きしめていた距離。
でも今は違う。
五年という時間は簡単には埋まらない。
だから照は、その場で立ち止まった。
💛「辰哉」
💜「……うん」
💛「もう一回」
その先の言葉は飲み込んだ。
焦りたくなかった。
また同じ後悔はしたくない。
照は少しだけ笑う。
💛「明日も一緒に仕事、頑張ろう」
辰哉も涙を拭きながら笑う。
💜「……うん」
今すぐ恋人には戻れない。
でも。
もう逃げない。
そう決めた二人の間には、五年前にはなかった穏やかな空気が流れていた。
コメント
1件
うわあ……5年ぶりに本音をぶつけ合うシーン、胸がぎゅっとなりました。「もう好きじゃない」が嘘だったって告白する辰哉くんも、ずっと引きずってたって認める照くんも、お互いを大事に思うからこそ避けてたんだなって伝わってくる。最後に“明日も一緒に仕事頑張ろう”で締めたのも、焦らずゆっくりやり直そうとしてる感じがしてすごく良かったです。続き、気になります!