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これは一歩を踏み出せない者が歩き出す物語
ガブリアス「俺の名前はガブリアス。」
ガブリアス「とくに変わったトコロもないフツーのガブリアスだ。」
「ポケモンっつーモンを知ってるであろうお前らは俺にどんかイメージを持っている?」
「生まれつきの無敵のポケモンだとか、」
「カッコいい人気者だとかそんなイメージが少なからずあるんじゃないか?」
「その認識はまったく間違っちゃない。」
「確かに俺にかかわらずガブリアスってポケモンは生まれつきの強いポケモンだ。」
「…そう。俺は強すぎたんだよ…」
「こんな強さ全くもっていらなかった…」
ガブリアス「俺は生まれた時、ひとりぼっちだった。」
「親がタマゴの面倒見るのダルくなったか…」
「あるいは鳥ポケモンにでも運ばれてきたかはわからないが」
「俺の最初の記憶は暗い洞窟だった。」
「その後俺は生まれたばっかだってのに命懸けで洞窟の深くから脱出をしたってワケだ。」
「脱出した後力尽きてくたばりそうになったところをその辺のガルーラに保護されて命が助かったのは不幸中の幸いッてところか?」
「俺はガルーラから目一杯の愛情を立派なガブリアスに成長することができた。」
「あのガルーラには感謝しかない。」
「だけど…俺はそんなガルーラや仲良くしてくれた子ガルーラを傷つけてしまった。」
「あの日、俺はガルーラときのみをとりに森を散策していた。」
「その時だった。」
「崖が近かったこともあって大きな岩が何個も落ちてきやがった。」
「今思えば俺が歩く時少し地面が揺れている感覚があった。」
「無意識にじならしを起こしていたせいで崖崩れが起きたのかもしれない。」
「俺は咄嗟にガルーラに覆い被さった。」
「ガルーラが何か叫んでいたが無我夢中で聞こえていなかった。」
「結果、俺の大きい体は見事ガルーラを岩から守り抜くことができた。」
「安堵した俺はガルーラから退いて守り抜いた育ての親の安心した顔を拝んでやろうと思った。」
「しかしその顔は苦痛に歪んでいた。」
「それはなぜか?」
「俺が覆い被さった時鮫肌に長時間触れたガルーラの全身が切り刻まれていたからだ。」