テラーノベル
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ライブが終わった。
黄色い歓声がすぐアンコールの声に変わる。
舞台袖に戻ると一気に空気が変わる。
スタッフ
「お疲れ様!」
「最高だった!」
メンバーたちも騒いでる。
その中で。
柔太朗は壁に手をつく。
「はぁ……」
息が荒い。
汗で髪が濡れてる。
今日のライブ。
今までで一番大きい会場だった。
その時。
タオルが頭に乗る。
「ん?」
振り向く。
「ありがと」
勇斗は少しだけ笑う。
「今日すごかったな」
「ほんと?」
「うん」
柔太朗はタオルで顔を拭く。
「めっちゃ緊張してた」
「知ってる」
「え」
「隣いたから」
柔太朗の心臓が少し跳ねる。
勇斗が少し近づく。
「でも」
「よかった」
「何が?」
勇斗。
小さく。
「可愛かった」
「は!?」
顔が一気に赤くなる。
「ライブ終わりに言うことそれ!?」
勇斗は笑う。
その時。
スタッフが叫ぶ。
「勇斗さーん!衣装チェンジー!」
「あとで」
スタッフ
「早く!」
勇斗は柔太朗の腕を掴む。
「来い」
「え?」
廊下の奥。
人気のない控室。
ドアが閉まる。
ガチャ。
静か。
外の歓声が遠くに聞こえる。
「どうしたの?」
勇斗は少し黙る。
柔太朗を見る。
視線が真っ直ぐ。
「はやちゃん?」
「ん」
「さっきから変」
勇斗が一歩近づく。
柔太朗の心臓が早くなる。
「今日さ」
「うん」
「ステージで」
少し笑う。
「隣にいたじゃん」
「いたね」
「近すぎて」
「?」
「集中できなかった」
「え?」
勇斗が手を伸ばす。
柔太朗の頬に触れる。
「はやちゃん…」
「今日」
少し低い声。
「めちゃくちゃ可愛かった」
柔太朗の顔が真っ赤になる。
「ライブの感想それ!?」
勇斗が少し笑う。
でも目は優しい。
距離が近い。
数センチ。
「はやちゃん」
「ん」
「顔近い」
「知ってる」
柔太朗の心臓が暴れる。
勇斗が小さく聞く。
「ダメ?」
柔太朗は一瞬固まる。
でも。
小さく首を振る。
「……ダメじゃない」
勇斗の目が少し細くなる。
次の瞬間。
キス。
静か。
短い。
でも。
柔太朗の時間が止まる。
勇斗が少し離れる。
完全フリーズ。
「……」
「柔太朗」
「……なに」
「顔真っ赤」
「当たり前だろ!」
勇斗が少し笑う。
その瞬間。
ドア。
ガチャ!!
「勇斗ーー…」
早々と衣装に着替えている仁ちゃんと目が合う
沈黙。
距離近い。
「……」
「邪魔した?」
「違う!!」
勇斗は平然。
「あとで行く」
「いや今来い」
ドア閉まる。
静寂。
「……」
勇斗がドアを開ける前。
振り向く。
「柔太朗」
「ん」
勇斗。
「またする」
「は!?!?」
勇斗は普通に出ていった。
柔太朗はその場にしゃがみ込む。
顔真っ赤。
「むり……」
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