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テラーノベル(Teller Novel)
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この世の中には、幽霊と言うものが存在…と死んでいるので言っていいのか分からないが存在している。何故幽霊が存在するのか?それは、この世に未練がある者、または輪廻の軸から外れた者等、様々である。そして、幽霊が“視える”者は、巫女や陰陽者等と色々な呼ばれ方をしている。それらを総じて“霊能力者”と言う。










「うーーん。今日も今日とていい幽霊日和だねぇ」


私はある事を除けばどこにでもいる普通の女子高校生だった。私は寺の生まれで、学校のない日は大体巫女の仕事をしている。……ん?寺に巫女はいない?神社には居る?チッチッチッ、ところがどっこい寺にも巫女が居るんですなぁ〜。え?聞いてないって???うるさい黙って聞いてなさい!


「いやぁ…ここ幽霊多すぎるんだよね、うん。恨み持ってる人多すぎな。ま、ここの人零感なのか気付かれてすらないけど」


ある事、というのは私が幽霊を視える、いわゆる霊能力者と呼ばれる部類の人間である事だ。私は視える聴こえる祓えるの三拍子全て揃っているので寺では重宝されていた。まぁ1人娘っていうのが最大の理由だろう。僧侶……お坊さんって言った方がいいかな?お坊さんは私の父親で、それはそれは溺愛されていた。嬉しいけど正直鬱陶しい。


「…にしても、パレスも幽霊が多いなぁ…正直邪魔なんだけど……」


私がいる屋敷には、悪魔執事という立場からか、よく恨みをかっていたり、不気味がられたりしている。そして、執事達は全員顔がいい為、女幽霊がうようよしている。クッソ邪魔。もう一度言う。邪魔


「……ん?バスティンじゃん、どーしたの?訓練?」

「いや、主様の姿が見えたから来たんだ」

「そーなんだ。あ、さっきそこに野良猫が居たよ」

「…!本当か?今もいるか?」

「どうだろ、あそこら辺に居たよ」

「そうか…触りに行ってもいいか?」

「もちろんいいよ〜」

「ありがとう。失礼する」

「はいはーい」


バスティンは動物に好かれるから、動物霊が多い。私が居ると逃げられちゃうけど。動物霊に限らず、私は幽霊から見れば恐ろしいらしく、近寄らないし、屋敷に居るだけで大抵の幽霊は逃げていく。それでも女の執念と言うべきか、一定の数の幽霊は残っていた。閑話休題。けれど、彼の守護霊である彼は私を見ても逃げ出さないのだ。彼と少し話した事があるが、彼いわく『バスティンを助けてくれたのは他でもない貴方だ。怖がる事なんてないよ』と。彼__ジェシカさんは微笑みながらそう言った。


「ホント、優しいよね。“こんな”私をそう言ってくれるなんてさ」

「主様〜!」

「うん?ラムリじゃん、どした?」

「おはようございます!それが、グロバナー家から依頼が来たんです。緊急だって…せっかく主様と遊ぼうと思ったのに」

「こら、掃除はどうしたの。またナックに怒られるよ」

「うっ…いや、終わってたからやろうと思ってて!!」

「で、その依頼って?」

「えっとですね、貴族の警備依頼です。なんか、○○辺りで女性と子供が急に苦しみだしてそのまま亡くなってしまったらしく…」

「急に?毒とか?」

「それが、分からないんです。だから僕達に警備依頼が来たらしいってベリアンさん言ってました」

「そうなんだ…わかった、すぐ支度するね」

「はい!危険かもしれないけど、僕が絶対主様を守りますから!!」

「うん、頼りにしてるよ!」

(なんか、ヤな感じがする…。気の所為であればいいけど……)


私の予感は良くても悪くても当たるので本当に気の所為であって欲しい限りである。支度…と言ってもあまり持っていくものも無いが、し終えた私はベリアン達と合流した。


「主様、急に申し訳御座いません。○○へはここから少し離れていて、1晩越す事になりますが、大丈夫でしょうか?」

「うん、それくらいへーき。何人で行くの?」

「有難う御座います。今回主様に同行するのは、ロノくん、ハウレスくん、ボスキくん、フェネスくん、ラムリくん、ユーハンさん、ミヤジさん、ラトくんの計8名で行きます。私はやる事が御座いますので、一緒に行けませんが…主様の事はハウレスくん達が必ず守ってくれます」

「ん、結構いるね?」

「今回は被害の規模が大きく、厳重体制を取る事にしたんです。グロバナー家からもそう指示がありましたので…」

「依頼内容としてはラムリくんが伝えたように警備なのですが、それ以外の詳細は記入されていないので、おそらく現地の指示に従う事となります。」

「そう、わかった。じゃあベリアン、行ってくるね」

「はい。お気を付けて、主様」


そういえば、ラムリは女と子供、って言ってたな。男は死ななかったのか?なんで女と子供だけ…それに急に苦しみ出した、って…もしかして、呪いとかによるもの?


「主様…考え込んでどうしました?」

「ラト…。なんでもないよ、急に苦しみ出したって聞いたから何があったのかな、って考えてただけ」

「確かに、不思議ですよね…ですが、分からない事も考えてもしょうがないでしょう?そんな事より私とお話しましょう」

「ん、ラトの言う通り今考えたって何にもなんないし、そうしよっか」


ラトや皆と話しながら時間を潰していると、日が暮れ辺りが暗くなってきた。夜の間も馬を走らせる訳にもいかないので、ここら辺で野宿することになった。ずっと前で馬を操縦していたハウレスとロノと、ここまで運んできてくれた馬にお礼を言って馬車を降りた。因みに降りる時はミヤジが手を引いてくれた。屋敷から持ってきた食材があるので、焚き火の準備をするとロノが料理を始める。


「明日は俺とフェネスが騎手だな。チッ、面倒だな」

「ボスキ、ハウレスとはやりたがらないでしょ?だから今日ロノにやって貰ったんだし、そんな事言っちゃダメでしょ。…ロノ、今日ずっと馬に乗ってたんだし、疲れたでしょ?俺も何か手伝うよ」

「ありがとうございます!けどこんくらい平気っすよ!」

「そう…?まぁ、ロノいつもハウレスのメニュー全部こなしてるしね。でも、無理はしないでね」

「おう!じゃなくて、はい!分かってますよ!」


ロノ達の会話を聞き流しながら、私は考えにふける。やっぱり、どうしてもあの依頼内容が気になるからだ。なんだか、既視感があるというか、似た事件が昔にもあったような……












一旦終わり(  ◜▿◝ )

長くなっちゃったと思ったんだけど、皆さん的にはどれくらいが丁度いいですか?もう少し長くした方がいいですかね?

この作品はいかがでしたか?

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コメント

8

ユーザー

コトリバコじゃない?

ユーザー

リクエスト(?)した事すぐ応えてくれるとか神ですか?いや、もう神ですね。(神ω神) 奉仕という意味で♡押しまくりますね((꜆꜄ ˙꒳˙)꜆꜄꜆ポチポチポチポチポチポチポチポチ とりま500くらい押しました☆( ˙-˙ )౨我ながらいい仕事をしたな( *¯ ꒳¯*)✨ 私はどんな長さでも気にならないんですよね〜、んまぁ、結構いい長さだと思いますよ!←ちょい上から目線か?(長文すぎ)

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