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第四章 地獄編
第十二話「解析」
戦場から少し離れた場所。
古流斬は目を閉じ、静かに地面へ手を置いていた。
「……始めるか。」
曖昧をゆっくりと発動する。
しかし、今回の対象は酒呑童子本人ではない。
「妖力……。」
古流斬は眉をひそめる。
「能力とは構造が違う。」
これまで解析してきたのは能力ばかりだった。
だが、酒呑童子が扱うのは能力ではなく、純粋な妖力。
その仕組みはまったく別物だった。
「構造が分からない……。」
「だから、一から解析するしかない。」
古流斬は静かに目を閉じる。
「必要時間は……。」
「二十分。」
その間は戦闘へ戻れない。
古流斬は小さく呟いた。
「任せたぞ。」
⸻
一方、戦場。
酒呑童子は金棒を振るい、ケイトとユーマを相手にしていた。
「来い。」
ガァン!!
ケイトは剣で受け流し、距離を取る。
「重い……!」
だが、冷静に攻撃をさばいていく。
酒呑童子は間の世界で受けた傷と、古流斬との戦いで負った傷が残っている。
動きはわずかに鈍っていた。
ケイトはその変化を見逃さない。
「傷は確実に効いている。」
一方のユーマ。
「夢!」
無数の剣を現実化し、一斉に放つ。
しかし、酒呑童子は妖力をまとった一振りで剣を弾き飛ばした。
「甘い。」
ユーマはすぐに建物を生成して死角を作る。
だが、それも金棒で粉砕される。
「くっ……!」
ユーマは押され始めていた。
理由は単純だった。
夢の能力は、相手を翻弄することに優れている。
しかし酒呑童子は、圧倒的な妖力と純粋な戦闘技術で正面から突破してくる。
夢で作ったものを次々と破壊され、ユーマは思うように戦えない。
ケイトが前へ出る。
「ユーマ!」
「無理に正面から行くな!」
「時間を稼げ!」
ユーマは息を整え、頷いた。
「……分かった!」
二人の目的は勝つことではない。
古流斬が妖力を解析し終えるまでの二十分。
その時間を守り切ることだった。
そして酒呑童子は、不敵な笑みを浮かべる。
「二十分か。」
「その程度、待ってやるほど甘くはない。」
鬼の王はさらに妖力を解放し、戦場を震わせた。
――第十三話へ続く。
古流斬
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チタコロ
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コメント
1件
うわっ、めっちゃ熱い展開……!古流斬が初めて妖力の解析に苦戦してて、その“構造が違う”って気づきがすごく好き。いままで能力ばかり解析してきたからこその壁だよね。ケイトとユーマの連携も良いな〜。ユーマの夢能力が正面突破に弱いってところ、ちゃんと相性が描かれててリアル。酒呑童子の「待ってやるほど甘くない」の台詞、かっこよすぎるし不気味。二十分、どう凌ぐのか気になる…!続き、楽しみにしてるよ🥀