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春。
桜が風に舞う。
巨大な門の前に、陽葵は立っていた。
「……でかい」
思わず声が出る。
山の中にある広大な敷地。
巨大な校舎。
訓練ドーム。
寮の建物。
ここが――
蒼星能力学園。
「おそい」
後ろから声。
振り向くと蓮がいた。
「蓮!」
「おはよう!」
「朝から元気」
いつもの反応。
そこに凛も来る。
「おはよう」
「凛!」
三人がそろう。
陽葵は門を見上げる。
「なんか緊張してきた……」
蓮が言う。
「今さら?」
「だって天才ばっかりなんでしょ?」
「まあ」
凛も頷く。
「基本二属性以上」
陽葵が固まる。
「え」
「まじですか」
「まじ」
その時。
周りの生徒たちがざわつく。
「見て」
「あれ……」
「三属性の子」
陽葵がびくっとする。
「え」
「もうバレてる!?」
蓮が言う。
「ニュース」
「うう……」
その時。
一人の声がした。
「へえ」
三人が振り向く。
そこに立っていたのは――
長い金髪の少年。
制服を少し崩して着ている。
自信満々の表情。
「君が三属性?」
陽葵が答える。
「えっと……はい」
少年は笑う。
「面白そう」
「俺、神代蒼真(かみしろ そうま)」
蓮の目が少し細くなる。
「……」
凛も小さく言う。
「神代家」
陽葵はきょとん。
「有名なんですか?」
蓮が答える。
「能力者の名門」
蒼真はニヤッと笑う。
「よろしく」
そして陽葵を見る。
「入学したばかりだけど」
「そのうち戦おう」
挑発的な視線。
「三属性」
陽葵は少し考えて――
にこっと笑う。
「いいですよ!」
蓮と凛が同時に言う。
「即答するな」
「即答しない」
陽葵は笑う。
「だって強くなりたいし!」
蒼真が笑う。
「いいね」
「気に入った」
こうして。
蒼星能力学園の物語が始まった。