私は昔から虐げられ続けて生きてきた。
家が安心する、とも思わなかったし
学校が安心する、とも思わなかった
ここが“天国”だとするなら、“地獄”の方がどれほどマシか、とさえ思う程だった。
ー山口優里亜 ① ー
「優里亜っ!また家の事サボって!どれだけサボるつもりなの!?」
「優里亜!あんたなんか生きる価値も家にいる価値もないんだからね!手伝わせてあげてるだけ感謝しなさい!」
「優里亜!本を読むのはやめなさい!参考書だけ、といつも言ってるでしょ!」
母は昔から自分のしたくない家事や料理などは私にやらせる。いつもそうだ
小さな頃から優遇されてきたのは姉の麻里奈。いつも麻里奈のやる事も全て私に押し付けられてきた。
麻里奈がやるはずの勉強も手伝いも
親は何も言わない。
それが “アタリマエ” なのだから。
「頼まれていた掃除、全て終わらせまし…」
「おそいっ!!」 バシンッ!
「いたっ…」
「私言ったよね?!10:00までには終わらせなさいって!!今何時か分かる?!10:13じゃない!!おそい!ほんとあんたはグズね!産まなきゃ良かった!」
朝から浴びせられる罵詈雑言。暴力。
母は何かとすぐに暴力を振るう
でももう慣れた。小さい頃からなのだから。
「何よ、その反抗的な目!もう一度殴られたいの?!本っ当にイライラさせるわね!ちょっとこっち来なさい!」 グイッ
別に反抗的な目などしていない。どうでもいい理由をつけてストレス発散のために私を殴ろうとしているだけでしょ。
ドンッ
「まーちゃん!!!バールかバットかなんか持ってきてちょーだい!!」
「バールかバット、?!何に使う…あ、そういうことね!了解!」
なるほど、私をバールかなんかで殴るってことか。
「はい!おかーさん!」
「ありがとう」
バコーンッ!
「んぐっ…!」ポロッ
「うわっ!こいつ泣いてるじゃん!きも、こんなやつがうちの妹とか有り得んのだが!」
「私もよ。こんな娘、産まなきゃ良かった。」
バコーンッ バコーンッ
「ッ”あ”あ”あ”ん”ッ”」
あまりの激痛に、泣き叫ぶ私。
それを見て嘲笑っている母と姉。
私の心の緒がプツンと切れた音がした。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!