テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Re:make版
僕らの生存本能
▶start
設定
世界観
奇病が流行っている世界。
奇病の原因は今でも不明。
精神的な苦痛
身体的な苦痛
そのいずれかの影響で起こるとされているが、必ずしもとは限らない。
治し方《不明》
ーーー
暴力表現をヒステリックに表しています。
好きじゃない方はここで見ることをやめるようにお願いします。
「…く…すり。」
霞んだ声で小さな小瓶を手に取る。
これで何回か分からない錠剤を口に入れる。
「ゲホッ…ゴホッ……はぁ。」
月が綺麗に輝く。しわくちゃな紙を目に移す。
どうしても信じたくなかった。
らっだぁ視点
「暑〜い!らっだぁ!」
前の席のぺいんとが机をドンドンと叩いている。
「はぁ?ぺんちゃんがエアコンつけたらいいじゃん」
エアコンのリモコンは遠い。
暑さと湿気の中で動こうと思える方がおめでたい。
《速報です。奇病患者の人体実験か?人を誘拐し研究していた博士が逮捕されました。犯人は……》
テレビのリモコンだけは近くにあったから押したが、特に話の内容になれることがなく、スマホを触っていた。
「らっだぁってさ、奇病ってどう思う?」
急にぺいんとが真剣な顔で聞いてきた。
「別に。奇病を持ってる人も大変そうだよね。」
スマホを眺めながら答える。
ガラガラガラ
「おい!らっだぁ!」
そう言い、黄色い豚…こと金豚きょーさんが部屋に入ってくる
「って言うか暑!エアコン付けろよ!」
と言い、エアコンのリモコンを取り、エアコンを付ける。
どうしてそんなに暑い中平気なのか知りたいが、そういう気分では無いので口にはしない。
「晩御飯が出来たで!」
まるでオカンのような事を良い、ドアを閉める
「…あー、行きますか。」
スマホを見ていた手を止め、リビングへと向かう
「らっだぁ?!待って?置いてかないで!?」
ぺいんともゲームを置き、廊下を走るように着いてくる
「遅いよ〜!ご飯冷めちゃうでしょ?!」
同じくお母さんみたいなことを言う人はレウ。
男性だ。
「ラダオ!ハヤクスワッテ!」
そう席に促すあいつはくそみど…((
ゴホン…みどりくんだ。
今日はぺいんとが俺達のシェアハウスに遊びに来ている感じだ。
「うま!」
ぺいんとはレウの料理をベタ褒めした。
胃袋を掴んだ…というものだ。
「ありがとう」
レウは年上のように感じるけど、全然同級生だ。
「~~~~~~~~」
「~~~~~ww」
しかし、とある秘密を持っている。
そう、レウは奇病持ちだ。
俺しか知らない。このシェアハウスは奇病患者を集めていること。
ばども、レウも、みどりも、こんちゃんも、ぺんちゃんも、全員奇病をもっている。
しかし、全員の奇病は全く異なるもの。
「…ごめん、トイレ行ってくる。」
と、急にきょーさんが立ち上がる。おおよそ奇病の事だろう。
「あ、じゃあ俺もー」
そう言い、きょーさんの後を追う
…バサ
行き着いた先はトイレではなく、ベランダだった。
「最近少し動くのさえだるくなってきたな…」
そう言い、煙草に火をつける。
白い羽が背中に生え、少し飛んで屋根に乗る。
自分は飛べる訳じゃないから手で無理やり上る。
きょーさんは天使病だった。
生命力が強いのか、はたまたゴリラなのか分からないが、通常より遅く進んでいるのだ。
治す方法は未だに分からない。
余命は5年を切っている。
ヒラ
落ちてきた羽を拾う。もう随分大きな羽だ。
(ごめん)
俺は研究者という立場だ。
血液を採取する必要がある。
分からないほどに小さな針を指し、流れる1つの血を貰う。
正直に言うと、これじゃあ研究するにしても限界がある。
しかし、それ以上に傷つけたくなかった。
採取が終わると研究室に戻る。
いつか、ここに居るみんなだけでも、救えますように
コメント
1件
うわぁ…好き…天才か…?天才だわ…