??「私は ”案内人 ”」
莉乃葉「案内人…?」
案内人「そう。この世界では他に ”管理人”とも呼ばれているわ」
莉乃葉(なんか不思議と怖い雰囲気の人だな……。)
案内人 「歓迎するわ。莉乃葉。ようこそ。RESETUtopiosphereへ。」
莉乃葉「皆さんはここで何をしてるのですか?」
案内人「皆はそれぞれ此処で各々の生活をしているわ。皆それぞれやり直したいことや、会いたい人がいて集まっている人達ばかりだから。基本的に色々なところにちらばっているわ。ほら。あそこに。」
莉乃葉「……?」
麗羅「あ!管理人さん!こんにちわ。あれ?!その子もしかして新入りさん?!」
莉乃葉(わっ…吃驚した…。大きい声の女の子だな…。)
案内人「あなたは相変わらずテンション高いのね。そうよ。今日からこの世界に入ることになった莉乃葉よ。仲良くしてあげてね。」
麗羅「わーい。やったー!この世界ね。女の子があまりいないからさ、嬉しいなあ!そうだ!!莉玖にはもう会った??案内するから来て!!」
莉乃葉「わっ…ちょ、ちょっと…。」
麗羅「莉玖〜!!!!!居るのー?!」
莉玖「五月蝿い……。お前は相変わらずバカ声だな…。」
麗羅「もー。またそんな悪態着くー。そんなんだから1人なんだよー。」
莉玖「…うっせ。俺は1人がいいんだよ…。あ??そいつ誰だ…?」
麗羅「ふっふっふー。気がついてしまったかー!この子は今日からこの世界入りした莉乃葉ちゃんだよー!」
莉乃葉「あ、あの…よろしくお願いします…。」
莉玖「…おう。こいつに無理やり振り回されたんだろ?見ての通りこいつ能天気バカだからさ。許してやってくれな。」
麗羅「ひっどーーーい!誰が馬鹿だよー!」
莉玖「痛ってぇ!叩くな。事実だろ。」
莉乃葉「ふふっ…。」
麗羅「酷い〜!!!!!莉乃葉ちゃん今笑ったなー?!」
莉乃葉「ごめんなさい。あまりにも2人が仲良かったから。」
麗羅 莉玖「仲良くない!だろ!」
麗羅「もうー!被せないでよ!」
莉玖「お前もだろ。」
莉乃葉(仲いいんだなこの2人は…。)
麗羅「そういえばさ。聞いてもいいかな…?」
莉乃葉「ん?」
麗羅「莉乃葉は何を後悔して、やり直したくてこの世界に来たの?」
莉玖「おい…。いきなり会ってすぐに聞くなよ……。」
麗羅「あ、ごめん…。言いたくないなら言わないでいいからね。私いつも余計なこと聞く癖があってさ。」
莉乃葉「私は,お姉ちゃんに会いに行く為に来た。最近できたお姉ちゃんが,私を守るために事故にあって,亡くなっちゃって…。」
麗羅「…そっか」
莉乃葉「家族皆悲しんでて…。私はお姉ちゃんの事何も知らなかったから。少しでもお姉ちゃんの気持ちを知りたくて,お姉ちゃんの部屋に入ったの。その時に見つけたノートの中にこの世界に繋がる ”鍵 ” が入っててそこから来たの。お姉ちゃんがここに来てって書いてたから……。」
麗羅「え…?てことは莉乃葉のお姉さんがこの世界のどこかに居るってこと……?」
莉玖「……まじかよ。俺も鍵を使ってここに来たんだよ。」
麗羅「そうなの?!私は何か夢の中に2年前に亡くなった飼い猫のこっくんが出てきて導かれるようにして来たんだよね。」
莉乃葉「皆人それぞれなんだね…。」
莉玖「俺は数年前に病気で亡くなった弟に謝りたくてこの世界に来た。変な意地張ってアイツが亡くなる時にまで喧嘩したからな…。」
麗羅「私はこっくんにもう一度会って,抱きしめていっぱいありがとうって言いたいから。ここに来た。」
莉乃葉(皆人それぞれなんだな…会いたい人がいる人もいるし、ペットに会いたい人もいる…。私も早くお姉ちゃんに会えたらいいな…)
麗羅「そうだ。これ。」
莉乃葉「…?これは…?」
麗羅「これはね、この世界に再度入るために必要な”暗証番号” が付いたハンコだよ。”認証”の為に掌を翳せば次からは鍵なしで入れるの。」
莉乃葉「そうなんだ。」
莉玖「…もうこんな時間か。そろそろお開きだな。」
麗羅「そっか。莉乃葉ちゃんは知らないよね。この世界はねいられる時間が決まってるの。その時間をすぎても滞在し続けたら”ペナルティ”が与えられるの。」
莉乃葉「そうなんだ……」
莉玖「じゃあまたな。」
麗羅「またねー莉乃葉ちゃん!明日も会お!」
莉乃葉「うん!」
莉乃葉「痛たた…。」
莉乃葉(まさかうちの物置がUtopiosphereの世界に繋がってたなんてね…)
母親「莉乃葉…、?居るの…??」
莉乃葉「あ、うん。居るよー。」
母親「物置になんか来てどうしたの……?なにか探し物…?」
莉乃葉「う、ううん。なんでもないよ。ただ物置が気になっただけだから。」
母親「…そう…それならいいんだけど…。」
莉乃葉(Utopiosphereの世界のことは誰にも言っちゃいけないルールだからね…。言えないよ)
莉乃葉「あとはお姉ちゃんが思い浮かべてた”世界”と夢”を探かなきゃだな…確かこの辺に………。」
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