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スライムと戯れたあとしっかり倒して経験値を手に入れる。レベルが一つ上がってステ振りのポイントがまた手に入った。が、もちろんやることは変わらず攻撃と素早さに振っていく。今度は剣を使った攻撃を繰り返してみてどんなスキルが手に入るかを見てみよう。私のやってたゲームでは火炎切りとか氷結切りとかとにかく剣に魔法を付与する事があったけど、アレってこの世界でもし再現するなら私も魔法を覚えたりしないといけないのかなぁ?もしそうならそんなかっこいい技使いたくても使えなさそうだし場合によっては諦めようかなぁ…。でも、剣士とはいえ牽制用の攻撃は一つ二つないと怖いよねぇ。今度またあのお兄さんに会ったらその辺も教えてもらおうかな。今はこの剣のスキルを手に入れることに注力しよう!
〜そしてまたスライムやらこの森に住む虫系のモンスターとやり合い、手に入れている自己バフ系のスキルの他に求めていた剣スキルが手に入る〜
《スキル【回転斬りLv3】を獲得しました》
よし!ようやく実践レベルで使えそうな所までレベルが上がったよ!某緑の服きた勇者様の技を参考にそのまま使ってたら獲得できてLv3まで上げたことによって回転斬りに新たにチャージ要素を取り入れて威力上昇を図りつつ、そのチャージ時間を短縮できるようになって連発して使うことも可能になった!まぁそれでもまだ威力は無いしチャージ短縮してもその場から動けばチャージ時間最初からになったりと欠点だらけではあるけど、この辺のモンスターは遠距離攻撃がほとんどないからこの程度でも実践レベルではあるんだよね。
あと私がやってみたいのは空中ひねりを入れた剣技かな。このゲームの身体能力ならリアルで出来ないことも可能みたいだからバク転なりバク宙なりもできるだろうし同じ要領で新体操でやってるような空中ひねりとかもできるでしょ。怖いけどこっちじゃ怪我してもポーションとか言うのですぐ治るしチャレンジしてみよう!
〜あれから目一杯楽しんだ後ユウナは宿屋に戻りセーブをしてその日はゲームを終了した。そしてそんな変なプレイの仕方をしていたユウナを見ていたあるプレイヤーがネット掲示板にてとある書き込みをする。そしてそれがきっかけになり徐々に彼女を中心とした嵐が巻き起こることになる。〜
『今日FDで遊んでたら変なプレイしてた人を見かけた。』
1:なんか今日変わった初心者さんに声掛けられて気になってこっそり着いてってたら奇行しだしたんだけど…。
2:イッチそれストーカーじゃね?w
3:そもそもFDで変わったプレイするやつとか意外と居るくね?
4:玄人ならわかるけどゴリゴリの初心者だぞ?
5:情報kwsk!
6:まず見た目がパンチ効いてて、金髪縦ロールの女の子で身長は162cmとかかな?
7:女の子にしては高い方なのかな?
8:それより金髪縦ロールはパンチ効いてるわ確かにw
9:しかもちゃんと美形なんだけど、言葉遣いは普通にいい子だったんだわ。
10:装備は?
11:初期配布される剣と盾を装備してて職業は戦士か剣士のどっちかだと思うんだけどその辺は知らん。
12:今のところは見た目が派手な初心者って感じだが変わった要素とは?
13:それが俺が教えた初心者おすすめの狩場に行ったと思ったらモンスターを倒さないでずっとスライムの攻撃を避けてたんだよ。しかも、徐々に余裕が出てきて遂には踊り出す始末…。
14:おっと流れ変わったな?
15:その子何してんのww
16:いや、俺もさっぱりわかんないけどある程度踊ったと思ったら突然集めたスライムを倒してレベルを少し上げてた。
17:突然の裏切りにスライムもビビったろうなぁw
18:で、今度はちゃんと剣を使って戦うんだけど普通に斬らないで某緑の服きた勇者宜しく回転斬りばっかりやりだしたんだよね。
19:あまりにも奇行に走りすぎてるww
20:最後は剣もしまってバク転とかバク宙の練習も初めて遂に新体操出みるような空中ひねりを会得して満足気な顔してスキップで街に帰っていったんよ…。
21:素質しかないじゃんその初心者wwW
22:多分明日も同じ森で似たようなことやるだろうから気になるヤツ待っとけ!俺が代表して彼女の情報教えてやるから!
23:頼むわイッチw
24:俺の勘が言ってるあの子はいずれ大物になるぞって
25:そりゃ最初の森でスライムとダンスしたり勇者の真似したり挙句の果てにはバク転とかの練習する子だぞ?大物にしかならないだろww
26:またなんかあったら定期的にスレ立てるからよろ
27:楽しみにしてるわイッチw
翌日普段よりも少し遅れて起床し大慌てで身支度を済ませて学校に向かう。SHR直前に教室に着き自分の席に座る。息も絶え絶えのユウナを見て後ろの席のミサが状況を察しコソッと話しかけてきた。
「あんたもしや夜更かししたな?」
「まぁ、確かに夜更かししたし私がやってこなかったジャンルのゲームゆえに新鮮で楽しかったよ」
「もしかしてほんとに強くなった?」
「うーんどうだろうねぇ?基準が分かんないからなんとも言えないかな。」
「私も早くやりたいなぁ……。」
「まだやれないの?」
「少なくとも今週の平日は無理だね。」
「じゃあその間に私強くなっちゃおうかなぁ?」
「そのうち起きれなくなってあんたもこっち側に来い」
「こらそこ二人!話を聞きなさい」
「ふぁ〜い」
先生に軽く注意されそのままその日は何事もなく終わりまたユウナはFDを起動し昨日と同じ森に出掛けスライムと踊ったり、デフォルメされた虫達と回転斬りの練習をして遊んでいた。それを繰り返して数日後、ある程度レベルが上がり少し慣れた頃、背伸びして普段よりも少し奥の方に進みモンスターの質が変わるのかも含めて進んでいく。
ここ数日プレイしてみてわかったことがいくつかある。まずひとつ、装備は本当に大事ということ。街にいる人たちを観察していて以前と比べて装備が良くなってるソロの人達は人数が増えてパーティーを組むまでになっていた。もちろんレベルが上がったのもあるのだろうが一番は装備が良くなったことで印象が変わり、この人なら頼れるかもしれないと思わせることが出来る。なので装備を良くすることは特にデメリットがないためやるだけ得ということがわかった。まぁ、当たり前と言えばそうだが、私はいわゆる雑魚狩りばっかりしてるので資金に余裕はなく装備を新調はしなかった。実際特に不自由とは感じなかったから新調しなかったとも言えるが…。
他にも気がついたことはある。スキルについてだが、どうやら特定の行動をとるとスキルは獲得できるらしく偶然噴水前で話していた二人組が剣技【つむじ風】という技の会得について話しており、その手順通りやってみるとなんと獲得できたでは無いか。てな感じで行動なり条件を達成するとスキルが獲得できることが判明したので汎用スキルとして使えそうなものはどんどん手に入れていこうと決意した。が、もちろんそのスキルだが魔法を使うものとかもあるため全て覚えるには必然的に他の職業も制覇する必要があるということだ。これをこなせば自然と実績も埋まるという開発陣の思惑も見え隠れしていることに変に感心してしまった。
そして最後に当たり前かもしれないが自分よりも強いモンスターを他押せば経験値が美味しいということ。例えば5レベルのわたしが10レベルで倒せる想定のモンスターを倒したときに得られる経験値に少し補正が入ると言った感じだ。これに気がついたのはまだ私が3レベルの頃いつも通り遊んでいると今まで見た事のないモンスターが現れそいつと戦闘し勝利するとウィンドウが現れ経験値に補正が入りその下に『ジャイアントキリング』という文字が現れたからだ。このように想定していたレベルより下のレベルで倒すことができると経験値は美味しいし体感の話にはなるがモンスター素材も落としやすい雰囲気がある。で、案の定実績解除とともにスキルも手に入れたのだ。それが《ジャイアントキリング》というスキルで、自分と相手とでレベルに差があればあるほど自身の一番高いステータスに補正が入るということ。もちろんこれにもLvの概念があるので同じようにスキルのレベルをあげればその補正もまた変わったものになるだろう。
とりあえずここ数日で得た情報の中で気になる点をピックアップしてみた。そして、私も強くなったので腕試しとして森の更に奥の方に今日は進んでみよう、というわけでその森の奥地に来てみたんだけど、出て来るモンスターほぼ変わらずレベルだけが上がってる感じだった。まぁ、所詮初心者におすすめの狩場って訳だ。それじゃあそろそろここも卒業かなぁ……。
〜そんなことを一人呟きいつも通り変わらずモンスターの攻撃を躱していると暗い木々の先から大きな足音が聞こえ、その足音のした方向を見ると明らかに人ではない二足歩行の生物がこちら向かってきていたのだ。そしてそれはユウナの方に確実に向かっており遂に暗い木々の中から出てくるとその姿が顕になった。〜
わぁお……。森のくまさんの登場かぁ……。
〜呆気にとられた束の間そのクマは咆哮をあげてユウナ目掛けて突進を始める。すぐに気を持ち直したユウナは近くにいたスライムを鷲掴みしクマに投げて遅延を図り、回避に専念する。〜
あっぶぇマジで!?あのくまさん一体何者なんだよ!?初心者おすすめの狩場にしてはやけに獰猛な怖いモンスターいるじゃん!?これあれでしょ、初見殺しのモンスターでしょ!?最初のエリアだからちょっと強いだけだろみたいな心境になったプレイヤーを狩りとる運営の罠だろ!………。とはいえ、今の私がこのクマさん相手にどこまでやれるのかも気になるよね?気になっちゃうよね?じゃあもうやるしかないよね?時間がかかっても倒せそうなら倒してミサに自慢してやろう!