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1つ、みこは心残りにしていることがあった。
「どうしてみこのこと指名したの?」
「アホの子っぽそうで面白そうだったからかな~……。後アホ毛とか。」
予想外の返答に少し動揺したが、馬鹿にされていることに気付き、空かさずツッコミを入れる。
「なんでだよ!アホの子っておかしいだろ!?」
「人を見た目で判断しては行けません!」
「実際はどうなのさぁww」
「ごく稀にPONとかしちゃうけど…。天才エリート巫女だから殆どないよぉ!!」
「みこち……でもさ、今日体育あるよね?」
「あ……。ジャージわすれたぁぁぁぁっ!」
「この馬鹿ち!!」
「すいちゃんゥゥ…助けて”ぇ……」
「見学しちゃえば?すいちゃんも見学するつもり-」
「ていうかさ、ここって屋上ある??」
「あるよぉ!!行ってみる?」
「うん!」
「うわぁ—–!!広っ!」
「そうでしょそうでしょ!」
自慢げに言うが、実際みこが作った訳では無い。
「ここでサボれそ~。」
「サボり目的なの!?しっかり勉強しないと留年しちゃうよ?」
完全に煽っているが、実はすいちゃんは超絶エリートであり、テストで90点以下はとったことがないそう。
「だって僕は星だから—-。」
「すいちゃんって歌も上手いの??」
「そんな事ないよ??」
このまま時間が過ぎていき、3時間目の終わりに近づく。
「あ!!3時間目終わっちゃった!!」
「楽しかったなぁ~……。」
「後半みこの事からかってるだけだったじゃん!!!」
と健気に遊んでいると、教室から一斉に人がてできて、すいちゃんの方へ向かう。
「連絡先教えて———!!」とか
「結婚してください!!」だとか。
みこはただ人気者だなぁ…。と思っていると、
「みこち~!」
とポルカとフレアに声をかけられる。
「ぽぅぽぅ!!ふれぁ———!!」
「転校生ってどんな子なの?」
とフレアが聞く。
「結構元気系でみこのことめっちゃ弄ってくるし———…。」
「いい人材じゃん!!」
とポルカが言う。
首を振り全力否定する。
「次体育か———…。」
とフレアが言う。
「ジャージ忘れたんだよにぇ……。」
と苦笑いしながらみこちが言うと、
ポルカとフレアが笑う。
チラッと教室の方を見てみると、すいちゃんが人混みを避けながらこっちに来ている。
「みこち——-………。」
とか細い声ですいせいが言う。
「どうしたのすいちゃん」
「人が沢山居すぎて酔ったぁ…。」
とすいちゃんが言うと
「保健室行ってみる?」
とみこちが声を掛ける。
いつの間にかポルカとフレアの姿はなくなっていた。多分次が体育なので、着替えに行ったのだろう。
「うぅ……。」
とすいちゃんが項垂れているので、みこちが手を引っ張り、保健室へ連れていく。
「お腹すいたのかも…。」
とすいちゃんが言う。
「屋上行って早弁しちゃう?」
とみこちが冗談を言うと、すいちゃんがガッツリ乗り気になってしまったので、弁当を持ってきて、早弁をすることにした。
やっぱり顔が整っているため、見るだけで女子が集まってくる理由がわかった。
パズルゲームや謎解きが好きだったり、ソシャゲの課金厨だったり、野菜が異常に嫌いな偏食だったり、サイコパスだったり……。
もしこの情報が全校に伝わってしまうのならば、女子は離れていくだろうな、と染み染み感じた。
屋上に着く
「この弁当って手作り?」
とみこちが聞く。
随分整った弁当だが、野菜が1個も入っていない。
「ううん。これね、姉街が作ったの」
とすいちゃんが言うと、みこちは驚いたような顔をする。
「え!?すいちゃんって姉いんの!?」
「居るよ~!!」
「いいなぁ…。みこ長女だから…。」
「こんなので長女なの!?」
「おい!でゃまれ!!」
「ふふっ…。言いすぎたかも…w」
疲れながらも帰る準備をする。
下駄箱まで行くと、すいちゃんが大量の紙を持っていた。
聞くとこれは全て愛のラブレターだと言う。
「すいちゃんは本当に人気者だにぇ…。」
「みんなの王子様なんじゃない??」
とみこちが言うと、
「うーん…。すいちゃんは誰か1人の王子様になりたいからなぁ…。」
みこちが完全に理解していなさそうにしている。
「みこちわがってないでしょ?」
「うん。わがんない。」
こんな生活が1ヶ月ほど続いた。