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古流斬
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87
チタコロ
323
短編「古流斬の秘密 ―変わらない想い―」
静かな夜。
古流斬の部屋。
はるかは静かに座り、古流斬の言葉を待っていた。
長い沈黙の末、古流斬は小さく息を吐く。
「……分かった。」
「話すよ。」
はるかは何も言わず頷いた。
古流斬はゆっくりと口を開く。
「俺には……寿命がない。」
「健康診断で分かった。」
「老化しないらしい。」
はるかは驚いた表情を浮かべたが、黙って続きを聞く。
古流斬は閻魔から聞いたことも話した。
「俺が死ぬと世界のバランスが崩れる。」
「ルールの外にいる存在だから、生き続けなきゃいけないらしい。」
少し笑おうとしたが、その笑顔はどこか寂しかった。
「だから……。」
「お前とも、ケイトとも、一緒には死ねない。」
部屋に静寂が流れる。
やがて、はるかは優しく微笑んだ。
「確かに、寂しい。」
「でも。」
古流斬が顔を上げる。
「私、転生できるんでしょ?」
「……まあ、そうだな。」
「閻魔も、そんなことを言ってた。」
「それに、ずっと先の話だ。」
はるかは嬉しそうに笑う。
「だったら大丈夫。」
古流斬は首をかしげる。
「何が?」
「私ね。」
「黒のランが好きなんだよ。」
その名前に、古流斬は少し照れくさそうな表情を見せる。
「たとえ転生しても。」
「前世の記憶が残ること、あるんでしょ?」
「意思が強ければ……あるって聞いた。」
「だから。」
「私はまた、きっとあなたを好きになる。」
「何度生まれ変わっても。」
「好きなのは変わらないよ。」
古流斬は言葉を失った。
ずっと抱えていた孤独が、少しだけ軽くなる。
「……ありがとう。」
その一言だけが、やっと口からこぼれた。
はるかは優しく笑い、古流斬の手を握る。
「だから、一人で抱え込まないで。」
「未来がどうなるかなんて、その時にまた一緒に考えよう。」
古流斬は静かに頷いた。
「……ああ。」
その夜、古流斬は久しぶりに、心から笑うことができた。
コメント
1件
「何度生まれ変わっても好きになる」——はるかのその言葉、めっちゃ刺さったわ。古流斬がずっと抱えてた孤独とか、そういう重い秘密を、こんなに優しく受け止めてくれる存在がいるって尊い。最後に久しぶりに笑えたってシーン、めちゃくちゃ良かった。切ないけど、温かい話をありがとう🔥