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ー病sideー
それから3日が経った。
病(僕のせいでるいのさんが…)
僕はずっと文化祭の日のことを考えていた。
病(でも…るいのさんが、僕のために怒ってくれたの、少し嬉しかったかも…)
僕は、あの時のるいのさんに少しドキドキしていた。
病(るいのさん…早く停学明けるといいなぁ…)
なんだか寂しかった。
ーるいのsideー
るいの「あーあ、停学食らっちゃったなぁ…」
停学から3日目。
僕は自室のベッドで寝っ転がっていた。
るいの「まあでも、病くんが言われっぱなしなのもイラつくし、殴ったこと後悔してないけどね」
そう呟きながら僕は時計を見た。
時計はまだ12:30を回ったところだった。
るいの「はぁ……暇だな」
寝て時間を潰そうと思って目を瞑ると、何故か脳裏には病くんが映った。
るいの「……?!い、いや…“友達”に会えなくて寂しいだけ…だよね、多分…」
僕は、脳裏に映った病くんにドキドキしながら自分に言い聞かせ、眠ることにした。
ーそれから4日後ー
るいの「はぁ、やっと停学明けた…病くんに会え………」
僕は通学路を歩いていた足を止めてしまった。
るいの「なんか、すごく病くんに会いたいみたいに思っちゃった……」
※普通に友達と認識してるからおかしいことでは無いぞ
僕が登校すると、病くんは何故か固まってしまった。
るいの「……?」
病「る、るいのさん…」
るいの「ど、どうし…たの?」
登校中のことで目を合わせるのがとても気まずくて滑舌が悪くなってしまう。
病「停学、明けたんだね…僕、心配してたから…良かった…」
るいの「だ、大丈夫だよ…僕が殴ったのが悪いし…」
病「ううん、僕のためだったんだよね…?むしろ…こんな言い方したらあれなんだけど…その…嬉しかったよ…」
るいの「…ありがとう…でも、僕も手段には気をつけるよ…」
病「う、うん…」
しばらく沈黙が続いた。
そして昼休み
「あー!お前らみーっけ!」
るいの「げっ」
僕が文化祭で殴った男子がいた。
「風音るいの!お前に言いたいことがあったんだよ!」
るいの「な…何?」
「あの時はよくも殴ってくれたな!まぁ?停学になってざまあって感じだけど〜?www」
るいの「……ギリ」
何も言い返せないのが悔しくて歯ぎしりをする。
病「……ねぇ」
るいの「……?」
病くんが声を発した。
「んぁ?なんだよ」
病「君ってさ、人が気にしてることを使って追い詰めることしかできないんだね」
「あ?何が言いたいんだよ」
病「僕は君に色々言われるのが辛くて不登校になったんだ。それだけならまだ良かったんだけどね」
るいの「……」
僕は淡々と話す病くんを不安の目で見ていた。
病「僕のために停学になったるいのさんを追い詰めるのは許さないよ」
るいの「……!」
その瞬間、心臓がドクンと脈打った気がした。