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休日の昼過ぎ。1
海斗のスマホが震えた。
海斗:ん?
画面を見ると、
深澤辰哉(親友)からだった。
海斗:あー。
凛花:誰?
海斗:ふっか。忘れ物届けてって。
凛花:一緒に行っていい?
海斗:もちろん。
凛花:やった。
二人はそのまま事務所に向かった。
事務所。
受付を済ませると、そのまま楽屋へ。
コンコン。
深澤:おー!海斗!助かった!
海斗:はい、忘れ物。
深澤:ありがと!
渡した瞬間。
深澤:そういえばさ、この前さ!
海斗:あー!あれ?
話が盛り上がる。
どんどん盛り上がる。
凛花は少し後ろで待っていた。
その時。
「こんにちはー!」
元気な声。
向井康二だった。
向井:あれ?待っとるん?
凛花:うん。
向井:一人?
凛花:海斗がお話してるから。
そこへ。
佐久間:え?海斗の彼女?
渡辺:こんにちは。
凛花:こんにちは。
三人とも自然に話しかけてくれる。
向井:暇ちゃう?
凛花:まぁ、ちょっと。
佐久間:じゃあ俺らと話そう!
凛花:いいの?
渡辺:もちろん。
四人で笑いながら廊下を歩く。
向井が前を向いたまま、
向井:あっ、ごめん!
少しだけバランスを崩して、
コツン。
凛花の脇腹に軽く肩が当たった。
凛花:ひゃっ!
凛花が大きく肩を跳ねさせる。
向井:え!?
佐久間:今の反応!
渡辺:そんなに?
凛花:あ……。
少し照れながら笑う。
向井:もしかして。
佐久間:くすぐったい人?
凛花:え、いや……。
向井が恐る恐る指先で脇腹をつつく。
凛花:ひゃっ!
また体が跳ねる。
向井:やっぱりや!
佐久間:かわいい!
渡辺:すごい反応。
凛花:ちょ、ちょっと待って……。
佐久間:いくよー?
脇腹をこちょこちょ。
凛花:きゃははっ!
向井:ほんまや!
反対側からつんつん。
凛花:や、やめ……あははは!
渡辺も少しだけ肩のあたりをくすぐる。
凛花:ふふっ、あっ、あはは!
三人とも大笑い。
向井:めっちゃ効くやん!
佐久間:反応最高!
凛花:もぉ……!
笑い声が廊下に響く。
その頃。
楽屋。
深澤:……って話でさ。
海斗:あはは。
その時。
廊下から聞こえる笑い声。
「きゃははは!」
海斗:……。
聞き覚えのある声。
海斗は扉の方を見る。
深澤:どうした?
海斗:ちょっと。
廊下へ出る。
すると。
向井、佐久間、渡辺。
その真ん中で、
笑い転げている凛花。
向井:もう一回!
佐久間:ほらほら!
凛花:あっ、だめっ……あははっ!
渡辺:そんな笑う?
三人に囲まれて笑っている。
海斗は少しだけ表情を変えた。
海斗:……。
胸がざわつく。
向井が先に気づく。
向井:あ、海斗。
佐久間:あ、海斗!
笑顔で振り向く。
でも。
その笑顔を見る前まで、
ずっと三人に向けて笑っていた。
海斗は無言で近づく。
凛花:終わっ―
その途中。
海斗が凛花の手を強く掴んだ。
海斗:帰る。
凛花:え?
海斗は三人を見る。
海斗:じゃ。
一言だけ。
そのまま歩き出した。
凛花:ちょ、ちょっと待って!
慌てて後を追う。
向井:……。
佐久間:あ。
渡辺:嫉妬したな。
三人は顔を見合せて苦笑いした。
休日の昼過ぎ。2へ続く―
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コメント
3件
海斗くんの嫉妬、すごく伝わってきました……! あんなに楽しそうに笑ってる凛花さんを初めて見た時の「ざわつき」、無言で手を引くところにグッときました。三人との和やかなやりとりも可愛くて、特にくすぐったがる凛花さんの反応がほっこりしました。次が気になります!