真実のトライアングル

（白髪はカウンターの方を見ている）

話はずれるかもしれないけど、ちょっと思いついたこと言ってもいいかな。

どうぞ。

「ビジョン」と「真実在」とに関わらず、こういう「実体」には固有の所有者とか、境界線がないね。

どういうことですか？

誰がつくったとか思いついたという境界線がない。輪郭もない。だから自由に交わる。例えばある人が筒型の蓄音器を思いつくと、別な誰かがそれを円盤型にする。それを別な誰かがテープ型にする。それを別な誰かが再び円盤にした上でデジタル化する。そこへ別な誰かが映像も取り込む。

でも、現実には知的財産制度というものがあって、境界線を設けてますよ。

それは人間のやってることで、大宇宙のやってることじゃないよ。

そうですかねえ。もしそうなら、あらゆるアイディアは、知性は繋がってることになりませんか。

それだよ！　誰かが思いついた「真実の三角形」……その「誰か」とは、4次元以上の知性と思われる……は創り主だけのものじゃなくて、全てのものになる。