Naruto.side
『化け物め!こっちに来るな!』
おれってば、みんなと仲良くしたいだけなんだってばよ…?
『お前は両親に捨てられたんだんだよw!』
なんで、そんなこといえるんだってばよ
『こっちに来るなって、言ってるだろ!!』
もう、皆俺とは仲良くしてくれないんだ…
俺より大きな大人の手が俺に向けて振り降ろされる。
「この子、何かしましたか?」
いつもの痛みが来ないし、声が聞こえたから、目を開けてみたら
俺の前に同い歳くらいの、子供がいた。
「商品、見てただけですよね?」
「そ、それはッ!!」
「前もこの子叩いてましたよね?」
「貴方のその大きな手は、この子を傷つける為にあるんですか?」
「ッ〜〜〜!!」
其奴は大きな大人相手に、飄々としている。
「立てますか?」
「ぁ、大丈夫だってば ッ、!?」
其奴は中性的な顔で、黒縁の眼鏡と長い前髪でほぼ目は見えなかった。
立ち上がろうとしたら、俺ってば、手首を捻挫しちゃったみたいなんだってばよ。
「手首、捻挫しちゃいましたか?」
「だ、大丈夫なんだってばよ!」
大丈夫って、言わないと嫌われちゃうから、皆俺と遊んでくれないから、笑わないといけないんだってばよ。
「無理に笑わないで、とは言わないです」
「だって、其れはもう貴方の一部ですから」
「でも」
「本当の自分を出さないと、壊れちゃう」
「負の感情をたまには表に出さないと」
「君の其の純粋で、綺麗で真っ白な心は焦げて、無くなっちゃう」
「無くなる ?」
其奴は俺の手首を、包帯で巻きながら、長い前髪から、憂いを宿した真っ黒の瞳を覗かせて。
此奴、何言ってるんだってばよ。
俺ってば、ふのかんじょう?とかさ、わかんないんだってばよ。
俺ってばさ、阿呆なんだから、
「感情の無い殺戮兵器になっちゃう」
「復讐の為だけに動くね」
さつりく、へいき?
「さっきから、何言ってんだってばよ」
「俺ってば、分からないんだってばよ!」
「、ですよね」
其奴は少し、悲しげな表情をしてた。
「私は、この間貴方を助けられなかった」
「え?」
「誠に申し訳御座いません」
深々と頭を下げる。
此奴、良い奴なのか?
「お前、名前はなんだってばよ」
「な、名前ですか?」
「そうだってばよ!」
「えっと、羊歌モトキです」
「モトキか!」
「は、はい」
それらか、モトキと俺は遊んだり、一楽のラーメンを食べて沢山遊んだってばよ!
気づけば夜の拾時。
「お前、そういや時間大丈夫なのか?」
「僕も親がいないから大丈夫」
「お前も、なのか」
モトキも、俺と同じように殴られてたのか?
それともさ、助けてくれた時みたいに、かっこよく言い返してたのか?
「僕も、殴られたし、虐められたよ」
「!」
「苦しかった、助けを求めても、求めても」
「僕の声は、俉拾弐ヘルツの鯨の声」
「なんだ?」
「その、ごじゅ、う、鯨のこえってばよ!」
「俉拾弐ヘルツの鯨の声、どの鯨にも聞こえない周波数で鳴くから」
「孤独で、寂しい鯨」
モトキは物知りだ。
物知りだから、多分この忍界の汚れてる部分とかさ、嫌でも見えちゃうんだろうな。
「そうなのか、」
「うん」
俺も、その俉拾弐ヘルツの鯨だってばよ。
「殴らないで」「仲良くしよう」って、言っても、叫んでも周りには聞こえてないから。
「僕は歌うと、人を傷つけることも、」
「癒すこともできる」
「摩訶不思議なこの声」
「忍術も、同じだってばよ!」
「確かにそうだね」
モトキは昔、歌を歌って人を瀕死にさせてしまったらしい。
歌詞の内容とか、感情が忍術でいう印を結んだことになって、相手を傷つけたり、癒したり出来るらしいんだってばよ!
そんで、曲をイメージした人も出てきちゃうって、モトキは何処か寂しそうな顔で言う。
「んー、でも難しいってばよ」
「確かに、厄介な身体だよ」
「試してくれってばよ!」
「、まぁちょっとだけね?」
「おう!」
モトキは目を瞑って、鼻歌を口ずさむ。
『〜♫𓈒𓂂◌』
ちょっとだけ疲れが取れたような気がした
「凄いってばよ!!」
「褒めてくれて嬉しいよ」
それから俺たちは一緒に住むようになって、無事に俺は忍者になれたってばよ!
まぁ、それから色んなことがあって
班が発表の日だってばよ!
「じゃあ、次は陸班」
「羊歌モトキ、藍井ヒロト、珀藤リョウカ」
「隊長は茈野キヨカズ、橙華アヤカ」
ひひッ!モトキ苦手な奴と一緒だから顔が死んでるってばよ!
「隊長が弐人?」
「橙華アヤカは細かく言えば副隊長だ」
モトキの班狡いってばよ!
「何も良くないよ、変わってよナルトッ!」
「えぇ、でもサクラちゃんと違うからヤダ」
「えーん(泣)」
俺とモトキで喋ってたらセンセーが来て、モトキとは取り敢えずお別れしたってばよ!
「さて!俺はどの班かなぁ〜」
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