ん、ちょっと体調悪いから適当
注意
カルイル?
自傷行為
体調不良
適当ゆるせ
大丈夫、いってら
無理、またね
僕は生きていていい存在なのだろうか、こんなに幸せになっていいのだろうか、
いや、だめだ
僕は幸せだったらいけないんだ。
幸せだったらだめなんだよ、、、
「イルマ様、おはようございます」
「おはようございます!オペラさん!」
オペラさんに起こしてもらって
「おはよう、イルマくん」
おじいちゃんと朝ごはんを食べて、
「おはようございます!イルマ様!!」
「おはよう!イルマち!!」
アズくんとクララと一緒に学校に行って、
「おはよう、イルマくんたち!!」
「おはよう」
クラスのみんなにあいさつをして
「鈴木イルマ」
カルエゴ先生に名前を呼ばれて、
「魔術授業でぇす。」
「クワンックワンッ!」
授業を受けて、
「ばいばぁーい!」
「またねー!」
家に帰って、
「おかえりなさいませ、イルマ様」
「ただいま」
オペラさんにただいまといって、
「いただきます!」
夜ご飯を食べて、
「おやすみなさい!」
布団に入って寝る。
そんな日々を繰り返していると、ふとした時に昔のことを忘れ、この日々を当たり前のように感じる。いけないことだ、、いけないことだ。
そんな感情を誤魔化すために、この日々が当たり前じゃないことを実感するために、痛みしか無かったあの日々を思い出すために、僕の腕は真っ赤に染まる。
これでいいんだ。これが僕の当たり前なんだ。
今日が始まる。
「イルマ様、おはようございます」
「おはようございます!オペラさん!」
いつものようにオペラさんが起こしてくれる。
「いつもありがとうございます!!」
「いえいえ」
しっぽを揺らしているオペラさんに笑いかけながら朝ごはんを食べに行く
「おじいちゃん!おはよう!!」
「おはよう、イルマくん!」
たくさんごはんをたべる。
ごはんをたべる。
ごはんを、
「イルマくん?全然食べてないけどお腹すいてない?体調悪い?」
ごはん、
「イルマくん?」
「、、、!」
「おじいちゃん!どうかした?」
「、、、イルマくん、今日は学校休む?」
「え?どうして?」
「ごはん全然食べてないから、体調悪いかなぁと思って、大丈夫?」
自分の目の前を見ると全然減ってない朝食が並んでいる。
「ごめんなさい!今日はあんまりお腹すいてなくて、、、帰ってからたべます!!」
「、、イルマくん、やっぱり「イルマちー!!!」
「あ!クララと、アズくんが来たみたい!!そろそろ学校行くね?」
「、、うん、気をつけてね」
おじいちゃんが言おうとしてたことは聞かなかったことにした。
「おはよう2人とも!」
勘のいい2人にバレないように笑顔を作る。
「おはようございます!イルマ様!!」
「おはよう!イルマち!!」
2人がいつもと同じように挨拶をしてくれる。
まだ、バレてないみたい、、良かった、
「イルマ様、、」
「どうしたの?アズくん」
挨拶をした後にアズくんが何かあったかのような顔をして僕に尋ねる。
「イルマ様、顔色が悪いように見えるのですが、、、大丈夫ですか?」
「そうだよ!イルマち顔色悪い!!」
2人とも流石だなぁと感じながら
「そう?気のせいだよ!!それより早く行こ!」
誤魔化した。誤魔化してしまった。また、ひとつ嘘をついてしまった、、
学校に着いてからも僕の負の連鎖は止まらない。
「鈴木イルマ」
今日も先生に名前を呼ばれる。返事をしなきゃいけない。
でも、何も出てこない、、、どうしよう、!喋らなきゃ!だせだせだせだせ声だせ
返事をするだけだ!『はい』たった二文字それだけなのに、、、
でない、、ポロッ
感情が溢れて、どうしようもなくなって、言葉よりも先に涙が出た。
「イルマ様?」
「イルマち?」
2人の心配する声と、周りのみんなの心配そうな視線
そして、
カルエゴ先生の視線
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう
どうしよう
バタ
最後にあせったみんな声と、目を見開くカルエゴ先生が見えた。
「、ん、、、」
目を覚ましたら隣にカルエゴ先生がいた。
「起きたかイルマ」
よく見ると僕の腕は丁寧に手当がしてあった。
バレたんだ。瞬時に理解した。が、どうでもよかった。
「イルマ、貴様その腕はどうした」
悪魔も自傷行為するのかなぁとか、今日の晩御飯なにかなぁとか、場違いなことを考えていると、先生が僕に問いた。
まぁ、どうでもいいけど
「、、、」
自分がもぉなにをかんがえているか分からない。自分は今この状況をどう理解しているのだろうか。アリさんは最近出てきてくれないし、、僕はもうダメなのかもしれない。
ポロッ
1粒、また1粒とこぼれていく涙に先生は何も言わない。
ギュッ
丁寧で、優しくて、でも、力強く先生は僕を抱きしめた。
これからも悩んで、立ち止まっていくだろうけどきっとみんなと一緒なら、先生と一緒なら乗り越えて行けるのだろうと思った1日だった。
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