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出演まで時間があり、各々がモニターを観たりスマホをチェックしたりしている。
スマホを開いたのを確認して阿部ちゃんにメッセージを送る。
『時間あるから、ちょっと2人で話そう』
阿部ちゃんはすぐに来てくれた。
どうしたの?と、いつもの笑顔だ。
どうやって切り出そうかと少し悩んだけど、結局これ以上ないストレートを投げた。
🖤「阿部ちゃん、無理してるよね」
阿部ちゃんの笑顔が少し強張る。
🖤「ずっと気になってた。最近元気ないし、こないだみんなで花見した時もすごく哀しそうな顔してた」
💚「…そうかな、普通だけど」
🖤「俺気付いてるから。佐久間くんと何かあったよね?」
スッと空気が凍って、阿部ちゃんはため息をついた。
💚「何もないよ」
🖤「嘘、俺ほんとに心配で…」
💚「やめて」
制止されてハッとする。
💚「心配してくれてありがとう。でも誰にも話したくないんだ。お願いだから、俺の心に触らないで」
🖤「あの…ごめん」
ちょうど俺たちを呼ぶふっかさんの声がして、その瞬間阿部ちゃんはまるでスイッチが入ったように表情も雰囲気も切り替えた。
💚「もうすぐだね、行こ?」
🖤「うん…」
さっきまで見せていた苦い顔が、新たに俺の頭の中を支配する事になった。