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⚠注意⚠
注意書きは一話にあります。
クラウン:……おかえり。おや?その血は何だい?
チーノ:……何も言わなかったから刺した。
クラウン:……そっか。そうだ!チーノくん外を見てご覧よ。
チーノ:外?
外はあの日見たあの光景と同じ、赤々とした火柱があちこちで立っている。
ードカンッ
遠くで武器を積めたWR国の軍車が爆撃された。確かあれは兄さんのとこの隊だったと思う。ああ、これで兄さんは死んだのか。
城壁を見ると複数個の大群が見える。多分、先陣の水色隊と黄色隊、ところ構わず突っ切って来るのは赤色隊と黄緑色隊だろう。つまりゾムがあの牢獄につくのも時間の問題。
クラウン:どこに行かれるのですか?
チーノ:私は敵国の作戦を知っています。だから動くのです。あなたも自分の持ち場に戻ってもらって結構ですよ。
また階段を降りる。二人の部屋の影に隠れてゾムが来るのを待つ。そこで怖いやつを一人消す。他の奴らはあれだけ人数差があれば勝手に死ぬだろう。
もう無理だ。
もう俺にはあの道をやり直すことは出来ない。
結構救えたのは村の皆とロボロだけ。
そのロボロもここでなくなるけどな。
誰も助けられない。
誰もかれも俺の前から居なくなる。
俺がすべき行動ははじめから間違っていたんだ。
あのとき戦争が起きなければ。
あのときみんなと関係を築かなければ。
あのときWR国に入らなければ。
あのときWT国に入ってポーションの研究をしていなければ。
あのときトントンに着いていかなければ。
あのとき煙幕を作っていなければ。
あのとき
あのとき
あのとき
あのとき、裏切らなければ。
足元には赤褐色の水溜りを作っていた。
どこからか俺を見ている人がいる。どこからだ?入り口はあの階段しかない。左右は壁で、目の前は牢屋。後ろは来た道。視線はどこよりも近くに感じる。
誰だ?こんな所で俺を見ているのは。ここを知っているはKM国の民だけのはず。
あっ、そうだ。ここに幽閉されるのは何もオスマンさんとひとらんさんだけじゃない。あともう二人いる。
チーノ:やぁ。お二人さん。捕まったのかい?
鬱:……チーノ
ショッピ:なんでお前がここにおるんや!!ここはKM国やぞ!!
チーノ:それがどうした?ここがKM国だからあそこにみっつ転がってるんでしょ?
鬱:!?!………お前がやったんか?
チーノ:他に誰が殺るんです?僕は得意なことで生きてるんです。このみっつは僕のの得意なことで負けただけですよ?
ショッピ:一方的にやったんだろ!!
チーノ:いつもそうしてるじゃん何がいけないの?まぁいいやここでどうなるか見ててよ。あ、窓はないんだっけ。
そう皮肉を吐いてきた道を戻る。これからもっと忙しくなる。生きるよりも天国で暮らしたほうが幸せだろう。