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ワン・フォー・オール
それは代々継承されていた力。
その力でなければ最大の悪には立ち向かえない。
力の中に何にをもの継承者がいても。
力を使えるのは一人。
たった一人の力。
たった一人の戦い。
自分にしかできない。
他の人にはできない
力の責任者として、
目的を果たさなければいけない。
ヴィランの元へと行かなければいけない。
他の人を巻き込まない。
空は真っ黒。
光などない。
何も見えない。
何も聞こえない。
自分の先に一筋の光が見える。
それははるかに遠い。
自分では届かないほど。
僕の心はボロボロで、
今にでも消えそうな暗闇の中で彷徨っている。
誰かが僕に手を差し伸べる。
でもこれは僕の戦い。
みんなを巻き込むわけにはいかない。
それでも腕を掴まれ、引っ張られる。
自分では遠くに感じたものが
今にはとても近くて、明るい。
周りにあった暗闇が弾け飛ぶように
女の子が笑顔で微笑む。
遠ざかりつつある暗闇、
声が聞こえる。
「君は一人じゃない」