「時間?夕方くらいまでならあるよ」
「そうですか!ならちょっと付き合ってください!」
「うん、いいよ。でも買い物は済ませたいかな」
「あ、私も……!」
私の提案を飲んでくれた花木さんは、私の買い物カゴの中を見つめて笑った。私も今日の買い物はちゃんと済ませたい。
すると花木さんは、腕時計を見て口を開く。
「じゃあ会計が終わったら、お店の前で待っててくれる?僕近くに車を停めてるから、お互いの家まで一旦荷物を運んで、それから一緒にお昼でも食べようよ」
「車できてたんですね、でもそれじゃあ悪い気が」
「いいよ、ここから雫ちゃんのアパートまでそんなに遠くないし。じゃあまた買い物の後でね」
花木さんは片手を上げて売り場へと戻っていき、私も同じように魚売り場へと視線を向けた。お刺身をカゴに入れながら、花木さんの幸せそうな表情を思い出した。
花木さんにも春がきたんだ……。今まで、私の相*************************
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