コメント
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視点はずっと赤さんです‼️
表現の仕方がとっても素敵です...🥲✨✨ ほんとに尊敬します😫🫶🏻💞
もうもう、なんでこんな言葉が綺麗になるのか、、😢 ノベルなのに連載って私には本当にできない!何個か作り途中で没になった連載があったんだけど作り直してみようかなって思えた🤭 この一作でもう、満足できるの連載だとなかなかないけどこれは、この一作だけでも満足できるくらいのクオリティ👍
必ずキャプションをお読みください
❀stxxx様のnmmn作品です
❀とある素敵な方々のお名前を借りていますがご本人様たちに関係は一切ございません。
❀このお話はフィクションです
本編↓
「おはようございまーす」
軽い挨拶を交わしてオフィスへ足を踏み入れた。
「莉犬おはよ〜。今日も早いね」
小さな植木の横からひょこりと顔を覗かせたのは珍しく一番早くに到着していた彼。
最近染め直したらしい髪は綺麗にセットがされていた。
「るぅとくん、髪かっこいいじゃん」
「へへ、でしょ」
へらりと笑った顔にこちらからも微笑みかける。
俺が荷物を置きに行こうと足の向きを変えたとき、そっと彼の大きな手がこちらに向かって伸びてきた。
輪郭をなぞるようにオフィスにかかった暖房のお陰で暖かくなった手が頬に添えられる。
ジワリ、と冷たい頬が彼から体温を奪った。
「…?るぅとくん?」
不思議そうで、どこか心配そうな瞳が揺れる。
おれが彼の手にそっと自身の手を添えると心配そうな瞳がゆっくり瞬かれた。
それから温かい手が離れたかと思ったら彼が自身の鞄をごそごそと漁りだし、何かを手に取ったかと思えばペットボトルを差し出される。
「あげる。ちゃんと水分補給してね」
「……ありがとう…?」
冷たい水のペットボトルを握らされた。
せっかく温まってきた手がまた冷えてしまう。
彼は眉を顰めて笑って、自分の作業に戻ってしまった。
急になんなんだろう。何かおかしかったかな。
残った冷たいペットボトルに光が反射して、水面が立ち騒いだ。
◇
「ねぇ、莉犬くん。」
突然背後からいつものガサついた声が聞こえる。
ほぼ無意識に後ろに振り向くと、俺と同じくらいのはずの彼がいつもより大きく見えた。
「…なに、ころちゃん」
「ね、今日ご飯食べに行こうよ」
ここ、美味しそうでしょってスマホを差し出すころちゃんの瞳が妙に疑り深い目つきをしていた。
「……」
正直お腹は全く空いていない。
無理に行って全く食べないのは感じが悪いし、せっかくの誘いを断るのも中々気が引ける。
どうしようかと頭を抱えたとき、彼が下からおれの顔を心配そうに覗いた。
「…やっぱ、莉犬くん、」
彼が何かを問いかけようとした時、オフィスの扉がガチャリと大きな音を立てた。
部屋にいたメンバー全員が反射的に扉の方を見る。
顔を覗かせた吉永さんが、スタッフも交えた会議がそろそろ始まるから集まってほしいと説明をした。
「ころちゃん、今日はごめん。また今度行こ?」
「…うん、わかった。」
その時彼が、何かを確信したような顔をしたのにおれは気付かなかった。
◇
会議も終わって特にする事もなかった俺はみんなより一足先に家に帰ることにした。
ふ、と冷たい手に息を吐くと若干白くなった自身の息が目に止まる。
目の前に溶けていったそれにもう随分冷えたんだなと辺りを見渡した。
ひゅうひゅうと吹き抜ける冷たい風に身体が震えて、早く帰ってしまおうと歩幅を大きくする。
一瞬、足が縺れて視界がぐらっと揺れた。
「…!」
転ぶ事はなかったが酷く驚いた。
その時、自身の視界が揺れて、霞んでいる事に気付いた。
「…?あれ、」
なにか、おかしい。
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