康二のことを面白い奴だと思ったことはあっても、好きな人だとは考えたこともなかった。好き、という言葉を使うなら、「俺のことを好きな人」だ。
何度も言うけど、康二は距離感がおかしい。
俺だけじゃない。みんなが言ってることだ。俺は兄弟の下の子ってこんなものなのかなと思っていた。照のことも照兄とか言って慕ってるし、めめにもよく抱きついている。
そういうスキンシップが康二なりの仲間に対する愛情表現だと思って、嫌だったけど、耐えてきた。
その結末がこれだ。
もしかして、俺だけじゃなくて、照やめめとも寝てるのかもしれない。
そう考えたら、なぜか笑えた。
深刻に考えるのもバカらしい。
他のメンバーと康二が寝てる想像をした時の胸のもやもやは、俺の自尊心を傷つけられた気持ち悪さなんだきっと。
俺はもう本格的に考えるのをやめにした。子供じゃあるまいし、いつまであんなちょっとした火遊びを気にしてるんだ。俺は康二を徹底的に無視することにした。
返事をしないとまた揉めるから返事はする。でも俺からは話しかけない。
なんだ、前と変わらないじゃないか。
🧡「しょっぴー!おはようさん」
🧡「しょっぴー、お弁当持って来たで。一緒に食べようや」
🧡「しょっぴー、久しぶりに一緒にサウナでも行かん?」
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🧡「しょっぴー、今夜、家にこおへん?」
こいつの思考回路はどうなっているんだろう。
どうしてこんなにつれない相手にいつまでも付き纏っていられるのだろう。
照に言われた。
💛「翔太、康二、毎日泣いてるぞ」
照に康二が泣いてる理由を聞いてみたが、わからないという。ただ、俺と何かあったようだから俺が原因じゃないのかと逆に聞かれた。
💙「やり方が汚ねえ」
💛「翔太」
💙「ちょっとガツンと言ってくるわ」
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なべこじいいな