──GIで走るウマ娘は、とってもキラキラしてる。
私もいつか、GIで走ってみたい。GIで勝ってみたい。
走ることは好きだった。小さい頃からずっと。
私がGIを勝ったら、お母さんやお父さんは喜んでくれるだろうか。
地元の友達は、喜んでくれるだろうか。近所の良くしてくれるおばあちゃんは────。
想像する度、夢は広がった。でもそれは───
─────あくまでも、夢に過ぎない。
『さぁ次に登場しますのは、3番人気のウマ娘!』
足はガクガクと震えている。
外からは観客の声が聞こえる。
今日はデビュー戦。緊張する…どうしよう。
どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよ────
『6枠8番!サニーブライアンです!』
どうしよう……!
カーテンが開いた。
とりあえず歩く。
手と足が同時に出る。
手が震える。汗が吹き出る。
(ああぁぁぁああぁぁぁぁぁ……)
頭の中で悶絶する。
パドックの最前に着いた。
確か上着をバッってするんじゃ………。
「って、うわぁ!?」
上着を剥ぐところで転んだ。
しかも思いっきり。
(ああああああああぁぁぁ…!…恥ずかしい…)
周りからは笑い声が聞こえる。
ああぁぁぁ……頭すっからかんになったぁ……。
「あの子、なんて名前?」
「応援してるよ!サニーブライアン!」
観客の中には私を応援してくれる人もいるみたい。
私は立ち上がった。
「………頑張りますっ…!」
私がそう言うと、観客が盛り上がった。
まるで私を見送るように。
ああああああああぁぁぁ!
逃げちゃったああぁぁぁああ!
『先頭はサニーブライアン、サニーブライアン依然先頭!第4コーナに入る!』
ここまでなんにも考えずに逃げてた。
第4コーナの標識が見える。
確か1400M走った後の────
「坂キッツうぅぅ!!?」
そう思いながら?も坂を上る。
後ろを振り返る。
…………あれ、みんな坂でスタミナ切れた!?
え待って、これワンチャン……!?
「────行けるっ!!」
強く踏み込み加速する。
さっきまでの緊張はどこに行ったのか、風が気持ちいい。
『サニーブライアン強い!サニーブライアンだ!サニーブライアン抜け出した!』
行けるっ!勝てる!!
もう1回強く踏み込んだ。
「無理ぃー!」
「無ぅ理いぃー!!」
もういっぱいになったウマ娘たちはどんどん沈んでいく。
だけど私の勢いは収まることはない。
「サニーブライアン!サニーブライアンが1着だ!!」
私は大きく手を振った。
…………気持ちよかった。
クオリティ低いのは許してしてください by主
コメント
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このストーリーにメジロフレイム登場して貰えないかな? ・メジロフレイム 名門メジロのウマ娘で一人称は俺。スクーデリアローマの後継者
新たな物語!楽しみ!