テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
皆の迷惑になりたくないぺしょぺしょ🍆
と、それに気づき必死にしがみつくメンバーの話。
ご本人様達とは無関係です。
全てフィクション。
トップの注意詳細は必ず読んでください。
それでは、お楽しみください。
俺の立ち位置…どこだっけ?
何やってるんですかぼんさん、しっかりしてください、使えねぇーな!!
弄られて光るなら喜んで身体を差し出す。
だってそれでしか役に立たないんだもん。
でも、その位置すら危うくて、みんなに迷惑をかけるくらいなら、いっそ…
ぁあ、愛されたい、誰か、俺だけが必要だと言って。
ドズルさんは社長で、チームリーダーで、しっかりとした統率者。ドズル社で付き合うなら誰?という質問でも圧倒的安心感と包容力でダントツの1位を叩き出した。
おんりーは1番若くて輝いていて、1度やると決めたらやり遂げる芯のしっかりした子で…リスナーも器用で優秀な成績を残す子にぞろぞろと着いて行く。登録者もどんどん突き放されて、今は眩しい程高いソコにいる。
おらふくんは、様々なジャンルに挑戦する好奇心を持っていて、若々しくてアグレッシブで、おっさんの俺とは正反対であぁ良いな、と嫉妬を感じる程だ。俺の小さな妬みも吹き飛ばす程の優しさと肯定感で一緒にいると勇気が湧いてきて前向きになれる!とコラボした相手から絶賛の嵐。
MENはとにかく知識の塊で、知らない事なんて無いんじゃないか?と思う程に叩けば叩くほど溢れてくる。驚くネタから、へぇと笑える小ネタまで…、俺の世代のネタもサラサラ応えてくれて、俺必要ねぇな…と唯一の最年長、昭和生まれという強みもボロボロにされた。
元医学生で社長…RTA天界プレイヤー…プロゲーマー…プロマインクラフター…
「俺って…空っぽだね…」
『……は?』
ペナルティを何度もくらい5分の足止め中。
仲間から何やってんだー!と弄り倒され、美味しい状況なのに、この鉄板化した弄りもそろそろ味のしなくなったガムみたいに吐き出されるんだろうなと考えて、そこからズルズルと思考が沈み出した。
いけない、仕事中だ、切り替えろと頭を振るも、俺を置いて先に進み楽しそうにゲームを進行してる仲間達を見ていると、俺の居場所がもうここには無いんじゃないかと思えてきた。
だってそうだろ…俺の唯一の強みも、よく考えて見てみれば他のメンバー達が持ってる。
格闘ゲームだって過去の栄光に縋り付いてるだけでみっともないし、初心者だったMENにギリギリまで追い込まれた。もしかしたらアレは、MENなりの優しさでわざと負けたのでは?と俺の汚い心が呟くし…昭和ネタだってMENの方が詳しかったりする。
下ネタだって、俺が言うとげんなりされ笑いにもならない時がある、げどおらふくんはどうだ?天然と合わさって何を言ってもドカンドカン笑いを掻っ攫っているし…歌声だっておんりーやおらふくんには負ける。
唯一のイケボだなんだと言ってもらってる声も、ネコおじやMENも持ってる。
俺にない若さと器用さとゲームセンスはおんりーが全て持ってる。
俺が休みの動画でも、ちらほらコメントで『今日の動画は見やすかった』だの『めちゃくちゃ笑った』だの、俺が居ない方が面白かったですと遠巻きに言われてる。
ほら、おれ、何もないじゃん、必要ない…
自分にしかこの笑いは取れないと思い込んでいたら、皆あっさり超えていく。
空っぽだ、自分では満タンに美味しい水が入っていて、そこから余すこと無く「ほれ!美味いだろ!もっと飲んでいいよ!」と意気揚々と配っていた……が、覗いたら、空っぽ……底にコップでもすくえない量の薄っすい膜を張るレベルのドロドロとした汚水しかない。
若い子達にヨイショされて舞い上がって、1人舞台の上で阿呆みたいに浮かれて馬鹿みたいに踊って、汚い俺の水を撒き散らしていたんだ。きっと皆、その水を『こいつ気付いてないのかよ汚ぇな』とゲンナリしながらも優しさから微笑み、飲み込んでくれていたんだ。
あぁ、申し訳ない
あぁ、俺は、なんて哀れなんだろう…。
「…あー、や、なんでもないよ」
声に出ていたソレ、ドズルさんはなんて?と聞き返してくる。
ドズルさんなら聞こえるかなって、試すみたいに…我慢できたはずの呟き…ぁー、なんて汚いんだ俺は…
構ってちゃんかよ…キツすぎんだろ。
汚い水を今までパワハラ上等で飲ませまくっていたんだ、せめて今後は身を引き迷惑にならないようにしなきゃ…
てか、1番迷惑をかけなくて済む方法はいつも考えてる…でも我儘で強欲な俺はその答えを出すまでに時間がかかった。
ここらで……………終演。
『ぼんさん…今なんて言いました?』
「何が?何も無いよ、それより誰だよー!俺の周りに花置いたの!」
弄られやすさだけでも残さないと、それすら出来なくなったら、本当にただ接待されてるだけの痛いおじさんだ。
『……ちょっとストップ』
ドズルさんが、俺の呟きを逃さないぞと、少し怒った声質で進行を止めた。
やめてくれよ…。やめて。
ぼんさん、頭痛いでしょ?と事ある毎に気付く年下の器の広さと勘の鋭さ…そしてゆっくり休んでくださいと気遣う優しさ…それを浴びる度に自分の小ささを見せ付けられて、更に自己嫌悪する。
羨ましい、俺には無いものを皆、沢山持ってる。
若さも、体力も、優しさも、技術も…全部持ってる。
『ぼんさん、いま、なんて、言いました?』
これで最後だぞ?と詰め寄られる。目の前のキャラクターが近付いてピタリと止まる。他のメンバーもなになに?と近付いてきて気まずいったらありゃしない。
こうなった時のドズルさんはわざと皆を巻き込んで詰めてくる、逃げ道を塞ぐみたいに…。
「え?なに?忘れたよ…俺なんて言ってたの?まじ無意識だわ」
怖い怖い怖い〜とわざとらしく怖がり後ろに下がると、さらに詰められた。
『……』
無言の圧。
他の皆は、何したんスかぼんさん!と俺につられて笑ってくれている。このままジョークにしてしまおうと更にちゃらけて「何もしてねぇーよ!ドズさんこわぁ〜い!あ、そこ花ある!」とペナルティの花へ黄色い髭を生やしたキャラクターを押しやり、ガシャンと檻へと拘束する。
『あ…ぼ、ぼんさーーーん!?!?』
「ふへへへっ、手が滑っちゃった〜」
ログで花踏み禁止!ドズル拘束!と流れ、少しピリついた空気が和らぐ。ゲラゲラ笑って、既にペナルティを解除された俺はさよなら〜と逃げるように走り出した。後ろでドズルさんがコラー!と声を上げていて、その声質が普段のソレに戻っていてホッとした。
『俺って…空っぽだね…』
「……は?」
ぼんさんの声は絶対に聞き逃さない自信がある。どんなに小さな呟きでも俺の耳にはクリアに聞こえ、心地いい。
マイクラ収録中に、同じミスを何度も繰り返しその度ペナルティが発生していたぼんさん。なんてバラエティが分かっていて面白い人なんだと美味しすぎるキャラにいつも助けられている。他の人じゃ決して出来ない間のとり方や笑いのセンス。絡みやすさ。メンバーからの、何をしても絶対に笑いに変えてくれるだろうと言うアツい信頼。
今日も、撮れ高多めでスタッフ達も皆、舌を巻いている。この人が居るだけで現場も明るくなるし、どんなに鬼畜な企画でも最後まで諦めず進められる。
なのに、身動きが取れないぼんさんに変わって他のメンバーが少しでも先に進めるよう阿吽の呼吸で行動していた時、俺が長年信頼を寄せている男から意味の分からない言葉が出てきた。
自分は空っぽだ、と呟いた声は本当は言うつもりがなかったのだろう、呼吸をするように小さくため息混じりでスルリと消えた。
でも、俺がそれを聞き逃す訳もなく「は?」と何を言ってるんだと驚いて振り返った。
檻の中でこちらを見ているサングラスの黒ずくめのキャラクターは、ピクリと後ろに下がる。
リアルぼんさんのシュンと眉を寄せて伏せる睫毛を思い出し、あぁ、この人は今、滅多に見せない素を出したなと詰め寄る。
今なんて言いましたか?と聞こえた言葉を再確認するも、ぼんさんはバツの悪そうに人気俳優顔負けの演技でのらりくらりとはぐらかした。
空っぽ?誰が?ぼんさんが?
「……ありえないだろ」
無理やり入れこまれた檻から、遠く離れていく相方の背中を見て奥歯を噛み締めた。
この人は、最近、危うい雰囲気を出す。
それに気づかないほど俺は馬鹿ではない。けど、気付かないふりをしていた。
だって、あなたが居ない隣は、想像しただけで俺の命を止める威力があるから。
その結論に至った経緯を知れれば、分析して訂正して、ほらその必要は無いでしょ?と詰め寄れるのに、貴方はそれを見せてくれない。
しがみついて、縋り付いて、その長い足に体全部で絡みついて泣き叫んで引き止めるしか手がないなら、俺はそれをする。
それ程心酔してる…
ねえ?ぼんさん…
どれだけ一緒にいて、どれだけ俺が、貴方を熱い目で見つめているか…
知らないでしょ?
『お疲れ様でした』
収録が終わった後の、声のトーンは低い。
ポソポソ喋るぼんさんのその質は囁きASMRで、俺の高級ヘッドホンは吐息まで届けてくれる。
同じ男なのに、同じイケボと言われてる俺ですら聴き入ってしまう。
(ええ声持ってますなぁ〜ダンナぁ〜)
仕事中の少し高い声も好きだが、このプライベートむんむんの気怠げなしっとりとした声もたまらない。
あの歳であの笑いのセンスも、声も、ルックスだってぼんさんの右に出る者は居ないと、仕事仲間で同じファンのおんりーとよく熱弁している。
収録後、いつもみたいに通話もそのままで推しの声を頬杖を付きなが聴く。
俺の無茶苦茶なフリをいつも期待以上の料理にしてリスナーに届けてくれて、それを美味しい美味しいとリスナーは平らげてくれる。
ぼんさんが居ないと俺の料理は未完成で、なんなら絶対吐き出される、他の人に言ったら伝わらないかドン引きされるようなネタも、流石大先輩!全部拾って綺麗に盛り付けて仕上げに極上のスパイスをパラパラとお洒落に撒いてくれる。
素の自分で話せる、唯一壁を作らず話せる、大好きな大人…。
俺とめんしか笑ってないぞ!とクスクス話された時には、耳がこそ痒くなったけど、それがすっごく嬉しかった。俺が好きな事をぼんさんも知っていて、他のメンバーは知らなくてまるで秘密を共有する運命共同体みたいな……なんてな…まぁ、とにかく、俺はぼんさんの事が1番好きなのだ。人間として、先輩として…………、これ以上は俺の胸の奥底にしまおう。
『ぼんさん』
『ん?どうしましたドズルさん』
ドズルさんとぼんさんがふたりで話し出し、俺が入っていい会話かどうか意識を戻す。
『……空っぽってなんですか』
え、何の話だ?
突拍子もない会話に、俺の脳がフル稼働する。
まじトーンで少し怒りを含んだドズルさん、これは収録中何かあったな、なんだ?
いつだろうとガチャガチャ推しの会話を脳内の引き出しから探し出す。
「あ…」
『ドズさん、やめてよ、ここで話すことでもないでしょ』
あれか、俺って空っぽだと寂しそうに呟いたぼんさんのメモリーが出てきてあの時の俺は何言ってんだろ?と深く考えず、目の前の木材を削る事しか考えてなかった。
思い出した会話に、あ、と間抜けな声が出て、ぼんさんは『めんは何も言うなよ』と言いたげに声を被せてきた。そうされたら、他のメンバーもゴクッと喉を鳴らし、緊張を走らせ黙る事しか出来ない。
こんな空気は初めてだ、ドズルさんが怒りを隠してないのもぼんさんが何かを必死に隠そうとしているのも、2人がピリついているのも。
年上のその優しさに忘れていたが、この人達は俺達が知らない過酷な時代を共に乗り切り汗水を垂らし酸いも甘いも知り尽くしている仲なんだ。
ドズぼんの絆は……ペラペラの紙幣、なんかじゃない…
俺達では乗り越えれない高く分厚くドロドロの熱を孕んだものだ。
あぁ、俺とぼんさんの絆はどんな物なんだろう……これ以上に厚くてさらに高いといいな……。
欲を言うなら、もっとドロドロしてて下品なくらい熱いといい…。
『…2人なら話してくれますか?』
『何を…』
「いや、ここで話してくださいよ…俺達にも聞かせてください」
ドズルさんの2人なら…と言う言葉に脳内がカッと熱くなった、そしたら普段妨げないようにひっそりと2人の会話を聞いている俺の口が、自分でもびっくりの低い声で唸っていた。
『めん…』
ぼんさんがやめてよお前までと言いたげにため息を付いた。
『本当に、本当に…何も無いよ』
「……」
ギシッとぼんさんのよく鳴る椅子の音。
数秒置いて『少し、疲れてただけ』と消え入りそうな声がした。
『ぼんさん、そうやっていつも本当の事言わないよね』
おんりーがイラつきを隠そうともせずボソリと入ってくる。
俺は、未だにだんまりのおらふくんが気になり通話アイコンを見るが時たま息を吸う音と共にアイコンが点滅して、ちゃんと居る事が分かりホッとした。
『………本当の事言って、そうだよって言われるの辛いでしょうに』
『は?』
ぼんさんが言えるかよと深くため息をついて答えてくれた、それに尚更ドズルさんは怒り出す。
『話す前に決め付けないでください、空っぽだって何がですか?』
『……』
『また、だんまり…今日は、絶対逃がしませんよ?良いですか?その結論にたどり着いた経緯を話してくれなきゃ、僕は何を言われても絶対無理ですからね…許可しません』
『……はぁ、許可って…あなたねぇ、社長が法律守りませんってやばいでしょ?……もう、わかってるっぽいし言うわ……ドズさん』
『っ、な、なんですか』
『…俺さ……ドズル社を…』
ここまで聞いて、なんでドズルさんがこんなに焦って怒っているのかわかった。
法律、許可が要らない、社長が強く引き止められない………嘘だろうと、まさか、ぼんさんはドズル社を辞めるつもりなのか?
ドズルさんはその背景を誰よりも早く気づき、無理だ、許さないと遠回しに引き止めているのだ、俺達メンバーを周りに立たせ逃げれないように。その結論の背景を言わせる為に。
『ぼんさん!いやや!!』
だんまりしていたおらふくんが、否定の言葉を叫ぶ。ノイキャンで抑えられていたがその声はとても痛々しい。
心から悲しんで心から泣いている声だ。
俺は、喉奥がひくついて何も言えない。
おんりーもまさか嘘だろと小さな声で『え…え』と唸っている。
『ぼんさん、い、言わないで、それ、僕、聞ききたない…』
『おらふくん……』
震えるおらふくんの声、だんまり聞いていたのは珍しく早くから勘が働き違う違うと自分に言い聞かせていたからだろう。
『…ドズさん、………ね?ここで話す事じゃないでしょ』
『ここですよ、メンバーに関係しているなら、なお、さら』
『…………卑怯者…ッ』
『あな、たに言われ、…たくないですッ』
ぼんさんの声が少しずつ震えてきて、ぼんさんの涙に弱いドズルさんも徐々に声が震え出す。
「…………」
黙って聞くしかなかった、俺は何も言えない、言いたくなかった。
他のメンバーは分かってるけど、俺は決定打がないから、勘違いだろうと思い込みたくて何も言えなかった。
『…ドズル社、を』
『っ、ぼんさん!!』
おんりーとおらふくんがワッと声を揃え阻止する。
それを言ったらだめだと。
『……言わせてよ…聞いてきたのに、言わせてくれないの?』
『言っても!!その理由を話してくださいよ!?いいですか!?ぼんさん、じゃなきゃ僕は許可できません!』
ズッと鼻をすする音、ドズルさんが約束して下さい、お願いします!と叫んでいる。
その理由を話せば、絶対に阻止されると分かっているぼんさんが果たして本当の事を言ってくれのか……
分からないメンバーは止めるしかない。言わないで聞きたくないと。
「ぼんさん…俺、好きッス」
『………は?』
周りが焦って取り乱せば取り乱すほど何だが冷静になって、この人が明日から、もしかしたら居ないかもと考えたら、もう気持ち伝えようと頑丈に締め切っていた扉を蹴破った。
いきなりの意味の分からない俺の告白に、ぼんさんから聞いた事もない戸惑いの声が聞けて、お、珍しい〜ラッキ〜とか思ってしまう。
そんな一面もあるんスね…と頬が上がる。
『…え?は?めん?なに?ん?』
「いや、ぼんさんが好きなんスけど」
『そ、れは先輩として?憧れ…だよね?』
「いや、ラブの方です。ライクじゃないッス」
は?とまた間抜けな声。
『ぼんさん』
『え、あ、は?なに、ドズさーー・・・』
『僕も好きです』
『っは!え、はぁ!?』
チッ…言われたか…。
感じていた同じ匂いのする目線、だろうなと思ったよ。
ドズルさんも黙って居られないと同じ土俵に上がってきた。
ぼんさんは何?なにかのドッキリ?え?と焦っていて本来の目的を忘れている。
おんりーもおらふくんもピリつく雰囲気が和らぎ、聞きたくもない台詞を回避できたと2人して安堵ため息を付いてる。
『えっと、え、なに、ジョーク?』
『「いやマジ」』
声が揃って、1拍置いておんおらが吹き出す。
いや、笑うなよマジなんだよ。
『ぼんさん』
『は、はい』
『…正直にその結論にたどり着いた理由を話してくれれば、口説くのやめます』
『…え、まじなの』
『だからマジだって言ってんでしょ、こんな事なければ告白なんてしてなかった』
少し憎らしそうに俺にでも言っているのだろうドズルさんの低い声。
『まぁ、でも、うん…めん、ありがとう、良い策だよ』
「ウッス…」
『いや、え、なに?』
『だから、理由素直に言えばあんたのケツ狙わずに大人しくするって言ってんですよ』
ドズルさんのお下品な言い方に相当切羽詰まっている事がわかる。まぁ、俺もそろそろ限界が来ていたところだ。
『それは、僕も参加できますか…。』
『……は?』
ドズルさんも俺も驚いて口が塞がらない、まさか、おらふくんからそんな事を聞くとは…まじか、まさか、まさか君もかい?
『…ぼんさんと、離れたくないんよ……今気づいた…僕もぼんさんが好き』
『ちょっ…と、まてまて、皆やばいって…こ、こんな気味悪いおじさんのどこが…』
ぼんさんが焦りまくって自分を卑下する言い方をすると、おんりーが黙っていなかった。
『前々から思ってましたけど、俺の好きな人を馬鹿にする言い方本当に止めてください。』
『ッ…は、あ、え??』
『だから、俺も好きなんですけど?』
いくら本人でも悲しいです、とおんりーが続けて俺もドズルさんもおらふくんも皆してブハッと笑いだした。
取り残されたぼんさんは、笑った俺たちに『…え、やっぱり揶揄ってたの?冗談?え?』とボソボソ呟いてる。それに「いやだから、マジだって」と更に声を揃えた。
『直接、戸惑う貴方の顔を見て言いたかったけど…この際、手段選んでる暇なんてないんで…ぼんさん、好きです、俺の為にここに居て』
おんりーが最年少とは思えない男前な声で男前な言葉を並べる。
おいおい、お前マジ中のまじだな。
『ぼんさん』
『ひゃ、はい…な、なんでしょうドズさん…』
若干噛んだその声、クソ可愛いなと頬が上がる。
『で?どうします?ケツ差し出すか…理由言うか…』
『いや、なんでケツ差し出す決定してるの?え?』
『どっちですか?』
『っ、え、っと、えぇえ…』
ぁあ、今日のASMRは最高だな。
唸ってる声、驚いてる声、照れてる声、悲しんでる声、怒ってる声…勢揃いだ。
『…理由、』
『……』
やっぱりそっち選ぶよね、と少し残念がるが今1番求めているのがそれなのでメンバーは何も言えない。
が、
『は、やっぱり、い、言えません…ので、その…はい、お疲れ様です』
『………………………』
トゥルン、と機械音がしてぼんさんのアカウントがログアウトした。
メンバーは選ばれた前者に、声が出せなかった。
理由はともあれメンバーからまだまだ必要とされてるなら、辞めようと考えていた脳をストップした。
だから、辞めたい理由も必然的に話す必要がないし話したくないから後者を弾き、通話を抜けた。
が、はて?俺は、なにか言い間違えたかも?と首をかしげた。
「いや、いやいや、絶対ジョークでしょ、いやいや、ないない」
おじさんの尻を狙うメンバーとか、ないない。
あんな冗談を言うほど、皆俺を引き留めようとしてくれたんだから、これはもう少し頑張ろうかな…。
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コメント
2件
やはり、お粥。さんの小説読んでる時がいっちゃん幸せです。 最ッ高!!!!!!!!!
#🍆受け
はくしろ🍌☃️🐷
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