「あれ、永遠じゃん!久しぶりやな〜」
「お、舜太〜久しぶりだね」
「どしたん?こんな所で…あ、永遠もオーディション受けに来たん?笑 」
「なわけ笑俺の友達が受けるって言うから、まぁ送り迎え的な?」
「あ、そうなん?だったら、中入って見てけば?」
「えー悪いよそれは」
「大丈夫大丈夫、ほらいこ!」
舜太に連れられ会場内に入った
舜太たちとは元々ダンスで関わりがあった
だからこそ、今回のこのオーディションを仁人に強くおした
勇「あれ、永遠じゃん!なんでここに笑」
永「お、勇斗久しぶり!なんか舜太が待ってんだったら入れば?って。ほんとに大丈夫なの?笑俺みたいな無関係なやつが入って」
勇「大丈夫だろ笑俺らの知り合いだし、なんならお前にダンスの審査やってもらいたいくらいだわ笑 」
永「いや、俺が募集してるわけじゃないから笑自分たちでちゃんと審査してください」
太「笑笑てか、ほんとなんでいるん?」
永「俺の友達が応募したんだよ。ほら…えーっと…」
周りを見回して仁人を探した
それにしてもそこそこ人が集まっている
永「ほら、あの鏡の近くに立ってる黒のパーカー着たやつ」
太「あーあの子か。なんかあれよな、自信なさそうっていうか…うん、」
永「ほんとよ笑元々あんな感じだけど、多分緊張も相まって余計にそう見えるわ笑でも、あいつの本気、すごいと思うよ」
太「え…?」
永「まぁ見ればわかる」
柔「だいちゃんじかーん」
太「ごめーん、今行く!じゃ、楽しんでって!」
永「ありがと」
ダンスを選択した人たちの踊りを一通り見ていった
初心者だなって思う人もいれば、
もちろん仁人よりもダンスが上手い人もいる
でもやはり、足りない。
落ちたくない、受かりたいという一心ばかりに
心がこもってない
『では続いて6番の吉田くん、お願いします』
うわぁ笑緊張してんな笑
それはもう見るからに伝わった
未だにどういうことか分からないという顔をしている太智と目があった
俺は"見とけ"という意味で顔を仁人の方へクイッと動かした。
『では、お願いします』
その言葉と共に曲が流れる
すると会場の空気がガラッと変わった
ほらな笑
こいつはやると思ったよ
いつも見てる俺すらもコイツの本気を見ると心臓がビリビリと震える
見渡せば仁人に魅力されているヤツらばかりで笑えてくる
昔から感じていたコイツの才能
"魅せる"才能
だから言ったろ
踊った曲大体全てがお前らしさになるって
きっと毅もお前のこの才能に気づいてたと思う
ほら、毅…
お前の相棒が少しずつ近づいてるよ
『本日は以上です。順次お帰りください』
「どうだった?俺の連れてきたヤツは」
「いや…笑あれは取られたわ」
「だろ。あいつの変わる瞬間みえたろ」
「うん…なんやろ、言葉に表せないわ」
まぁけどあいつが得意なのはダンスじゃないんだけどね…
「ん?」
「…いや、なんでもない笑じゃ、俺ら帰るわ」
「おっけー。またね」
「じゃーな」
仁人、やっぱりお前は"天才"なんだよ
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