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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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酒屋に支払いを済ませると

満足した酒屋は 踵を返して

配達用のバイクの煙をあげて行ってしまいました



キラリは部屋の隅で今までのやり取りなど

まったく気づかずに

泥酔して寝ている父を長屋に残し

重苦しい気持ちを抱えて学校に向かいました




空を見上げると雨が降りそうだったので

傘を持ってきて正解だと思いました





学校に向かう細道で

数メートル先に陽子を見つけました



陽子をみた途端

さっきまでの暗い気持ちがどこかに行きました




いつでも陽子はキラリの太陽のような存在で

自然と笑顔が出てきます

足早に陽子の所まで駆け寄ると

陽子は誰かと一緒にいました




と・・・・



いうより

陽子は数人の上級生に囲まれていました





「陽子ちゃん! 」




キラリが大声で陽子を呼ぶと

陽子がキラリの存在に気づきました




「キラリちゃん! 」




陽子はキラリをみつけるなり

足早に駆け寄り

キラリの後ろに隠れました




「・・・・お金・・・・・貸してって・・・

言われてるの・・・・ 」






キラリのセーラー服の袖をつかむ

陽子の手は小刻みに震えていました

その震えからキラリはすべてを察知しました





「・・・・貸したの? 」





うつむいた陽子の頭が激しく

左右に降っています









「でも 貸さないと通してくれへんって・・・ 」









もう陽子の声は泣き声に変わり

小さくかき消されるようでした

大富豪のおばちゃんの金のがちょう!

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