康二に、うまく好きだって伝えられない…。
シンプルにして、最大の悩みに俺は目下苦しんでいた。康二とそういう関係になったのは、意外にも身体が先だった。 康二の家で酔った勢いで押し倒され、そこからまあ、なんやかやあって事を済ませたのだが、目が覚めたら真っ先に康二に土下座された。
🧡「ほんまにごめん……っ!!俺っ!酔っ払ってもうて……っ!!しょっぴーにあんな酷いこと…っっ!!」
二日酔いでよく回らない頭に、康二の超ド級の謝罪を食らって、俺は何て言っていいかわからなかった。
良かったよ…か?
気にしてないよ…か?
いや、俺も好きだよ???
どれもマッチする感じがしないし、何よりまだ何も着てないし、とりあえずシャワーが浴びたい。
頭の中で順番がわからなくなって、でも康二は必死に謝り続ける。
🧡「俺、好きやってん…!ほんまにしょっぴーのこと好きやってんっ!!!」
……なんか、だんだん腹立って来た。
情けない顔をして謝る康二にも、このカオスみたいな状況にも。
俺は掛け布団を自分の身体に巻き付けて、立ち上がった。
康二は不安そうに俺を見上げている。
🧡「しょっぴー?」
だからそんな目で俺を見るなよ。
被害者然としたその態度がムカつくんだよ。
そんな目で見つめられると、俺は言わなくていいことをつい言っちゃうんだよ。いい加減わかれよ。
💙「二度と俺に近づくな」
🧡「……………」
俺は黙って風呂を借り、家に帰った。
康二のことが好きかと言われると、わからないとしか答えようがない。
いつも引っ付いてくるし、俺のことが好きなんだろうなあとは思っていた。でもまさか俺とそういうことまでしたいとか、そんなことは想定外だったわけで。
襲われたのか?と言われるとそこらへんの記憶も曖昧だった。酒というのは恐ろしいものだ。
いくら気を許した友人同士であっても、今後深酒をやめよう、ちゃんとチェイサーの水を忘れないように飲もう。
俺は今更ながら深く心に刻んだ。
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こじなべだぁ〜 続き楽しみにしてます♪