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「『引きこもり侯爵子息』に会ってみて話したいと思う人がいるとは今まで考えてもいなかったですが、その言葉は俺を悪くない気分にさせますね。ユリアス王子、俺の何に興味がありますか?」
「君の全てを僕は知りたいと思っている。それはジョー・アルヴィアン侯爵子息にとって、問題かな?」
ユリアス王子は彼の持つ子どもらしさや気怠げさをうまく使う方法を理解している。怠惰な王子様、魔法も刀剣も筋は悪くないが、努力する気力がない変わり者。彼は昔からそう噂されてきた。
でもどうやらそうではないらしい。ユリアス王子はこの国で最も優れた策士の1人なのかもしれない。俺が断れないような環境を自らの手で作り上げた。
「まさか、ユリアス王子。俺にとってもあなたは好ましい人間ですよ。楽しいことがお互い好きでしょうし。」
俺はそう言って彼にウインクをする。そして彼や周囲の人間の注意を少し遠ざけるために、俺は左手に持つグラスを滑らせる。
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