この作品はいかがでしたか?
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「とりあえずこの屋敷を捜索しましょう」
提が言う。
「それがいいね」
カムイも同意する。
「それじゃあしばらくしたら集合ね!」
美亜が言う。
「「わかった」」
僕は元々居た部屋を捜索していた。
第一印象は“だだっ広い”。
そして机や椅子もあり、会議に向いた部屋だった。
脚数は5つ。
ちょうど僕らの人数と同じだ。
(まさか僕らにここで会議でもさせるつもりか…?)
そう思えて仕方なかった。
そして全員が自然とこの部屋に戻ってきた。
「みんな戻ってきたみたいだね!」
美亜が言う。
「皆さんは何か情報はありましたでしょうか。
私はこの屋敷の間取りを大まかに見ていました。」
「間取りか」
提が切り出し、カムイが関心を持つ。
「はい、まずこの屋敷は二階建て。
一階にはこの部屋と大浴場に複数のトイレ、そして食堂のような部屋がありました。
二階には部屋が5つあり、それぞれの部屋に小さい3点ユニットバス…お風呂とトイレ、洗面台が付いていました。
ちなみに玄関もありましたが、扉は開きませんでした。」
「なるほど、あくまで生活できる環境は整っているということか…」
カムイが言う。
「俺は食堂を見ていたよ。
広さはこの部屋より少し広いくらいで、少し広めの台所と、6人がけの食卓テーブルがあった。
元々この屋敷はルームシェアとかに使われてたのかな」
「ルームシェアかぁ、楽しそうだね!」
美亜が呑気に言う。
「私は二階の部屋を見てたよ!
部屋には小型の冷蔵庫とベッド、クローゼット、電話とお風呂とトイレがあった!
間取りは多分どの部屋も同じだと思う!
窓もあったけど外は真っ暗だったよ。
まるで闇に覆われてるみたい!」
「闇かぁ〜暗そうだねぇ〜
そうだねぇ〜」
柑夏がふわふわと言う。
「柑夏は玄関を見てたよぉ〜。
鍵がかかってる感じだったねぇ〜。
鍵穴があったから多分開けるのには鍵が必要だねぇ〜。
玄関の周りを探してたけど鍵はなかったよぉ〜。
靴箱はなかったねぇ〜。
不思議だねぇ〜。」
最後に僕が口を開く。
「僕はこの部屋を見てた。
椅子と机は見ての通り丸型に5つ。
僕らの人数と同じ。
今みたいに会議をする向けの部屋に思える。
第一印象はだだっ広くて、ホワイトボードが大きい。
その割には収納場所なんかはなくて、ほんとに会議のためだけにあるような部屋。」
僕が言い終わると、その場には沈黙が流れた。
「まずは鍵を探したいよね」
カムイが呟いた。
「そうだね!」
美亜が同意した。
「でも今日は疲れちゃったねぇ〜、そうだねぇ〜。」
柑夏が机に伏せながら言う。
「そうですね、それじゃあ今日は部屋でゆっくり休んで、明日からまた捜索を続けましょうか。
屋敷の構造はある程度わかりましたし、まず明日は鍵を探しましょう。」
提のその言葉に、全員が頷いた。
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相変わらずのかんなさん()