コメント
0件
ヒナミ「……顔色が悪いな?」
僕は拠点に戻って真っ先にこの部屋に来ていた。
自分「大丈夫だ、気にするな。」
ヒナミ「ならいいが、」
ヒナミ「で、結果はどうだった?」
妃海はすぐに仕事の顔になる。
自分「資料を持ってきた。」
すると、心が妃海に資料を渡す。
妃海は少しの間それを見つめて言った。
ヒナミ「酷いな。」
ヒナミ「これが正義の学園の裏側か。」
自分「知らなかったのか?」
妃海は顔を落としたまま答える。
ヒナミ「学園に裏があるのは知っていたさ。しかし、これほどまでとはな。」
確かに、あまりにも酷い内容だった。
1人の少女を素材とした人体実験。
クローンを作り、派生能力を植え付ける。
これによりクローンと能力因果について研究する。
といった内容だった。
ココロ「どうして学園はこんなことをするのでしょうか?」
心の疑問は最もだった。
自分「さあな。常人じゃあ理解できないんじゃないか?」
ヒナミ「少なくとも、学園は狂っている。」
その後は今後の方針を話すのだった。
自分「ただいま。」
そう言って僕は扉を開けた。
ミユウ「おかえり、お兄ちゃん!」
未夢の姿ともうひとつ、おかしなものが目に飛び込んだ。
自分「なんだ、それは?」
部屋の隅に置かれた熊のぬいぐるみ。
少なくとも、昨日まではなかったはずだ。
ミユウ「お姉ちゃんが持ってきてくれたの!」
自分「お姉ちゃん?」
ミユウ「そう!」
お姉ちゃん、とは誰のことだろうか。
などと考えていると扉が開いた。
???「あら?先客がいるのね。」
その声を聞いて僕は瞬時に理解する。
お姉ちゃんとはこいつのことで、
そしてこいつは、伝説の人物の声を発していることを。