テラーノベル
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※かなり過激な描写があります。
「おはよう若井」
そうやって笑う元貴。
俺は泣いていた。
『…も、とき、?なんで、?』
「あはは、何泣いてんの?笑変なの」
『いや、だって、』
あなたは死んだはずなのに。
おはようと笑う君がいる。
「………笑、」
笑ってくれた。
すると、突然元貴が血まみれに変わった。
『!?』
「ぁあ”っ、…」
『……元貴、…??」
血まみれになって、体の原型が崩れ落ちて、
目が落ちて、体も全部。全部。
「若井!!」
「ぅ、”っあああああ、””ッ!??」
目を開けるとベッドの上。
汗まみれのパジャマ。そして涼ちゃんがこちらを心配そうに見ていた。
「どうしたの、…?うなされてたよ?」
「……ッ、元貴が、出てきたから、」
「……そうなの、…?今日葬式だから早めに行こう、」
夢。夢だった。少しだけ安心した。
でも、会えて会話できた喜びを覚えた。
髪を整えて、涙を堪える。
真っ黒な服を纏いながら元貴の遺影を眺めた。
写真越しでも綺麗な元貴の瞳。
その瞳が大好きだったのに。
目の前から勝手に消えちゃうんだ。
そんな皮肉を求めても、 今更しょうがない。
「……」
涼ちゃんは泣くこともなくただ、眺めていた。
そして、棺桶から元貴が顔を覗く。
大きな打撲跡。
真っ白で綺麗で、死んでいる。
目を閉じて幸せそうに。
「……ッ、…”」
「若井、…」
「ごめん、”ッ、……」
やっぱり泣いてしまった。
今までの思い出が蘇ってきた。
無事葬式が終わった。
やっぱり余韻が深くて。
「涼ちゃん、……俺、もう疲れたよ、」
「…僕もだよ、ゆっくりしようよ、」
もう元貴はいないんだとやっとわかった。
玄関を開ける。
一週間前まで元貴がいたのに。
玄関を開ければこちらに駆け寄ってきて涙目にしながら
「会いたかった、遅いよ、…」って抱きついてきていたのに。
寂しがり屋で、恥ずかしがり屋で。照れ屋で。
そんなところも全部愛してた。
……ただ、一つ引っかかるんだ。
俺は振り向いた。涼ちゃんが俺を見て笑った。
「…どうしたの?若井、」
「ねぇ、……涼ちゃん、……」
「ん?」
喉が渇く。口を開くのが重たい。
冷や汗が出てきた。
「……なんで、嘘ついたの……?」
「……え、……ッ、…??」
「元貴は、ッ、自殺じゃないよね…??」
「元貴は誰かに殺されたんだよね、…??」
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コメント
3件
ですよね!涼ちゃん! 若井気づけ!気づけ!
え、大森さん〇されてたの…? 誰だろ…涼ちゃんとか、かなぁ ほんとにこの作品大好き。 ごめんね前回感想書けなかったよね 今まとめて見てきたから、 めっちゃ面白いです最高です。 流石私のお嫁さん💍 続き楽しみ