?「ようやく来たわね、博麗霊夢。」
そう言って、こっちを見下ろすのは、紫の髪に、パジャマの様な紫の服を着た少女だった。
霊「あんたが出迎えるとはね、いつもは図書館に引きこもり三昧だったじゃない。【動かない大図書館】パチュリー・ノーレッジ。」
霊夢が燻かしがる様に言う。どうやら彼女の名はパチュリーらしい。
パ「そうね、でも図書館で本を読むにはあまりにも状況が悪すぎるわ。ここには私以外は居ないの。」
衝撃の事実をパチュリーはスラスラと述べる。噂の2人組の吸血鬼もここに居ないということは恐らく…
霊「あんたが生き残って、他全員がやられるなんて状況が読めないわね、100歩譲ってレミリアとフランがやられたとしても、時が止めれるんだから咲夜ならどうにかなるものじゃないの?」
時を止めるなんて奴もいるのか、やっぱりなんでもありだな。
パ「その通りだわ。でも運悪く今回の黒幕。ちょうどそこの2人組に似た、黒骨はここに自ら来たのよ。」
イ「エラーが自ら…?」
インクが悩むように顎に手を当てる。
パ「そうよ、恐らくだけど、奴は私達を理解しているわ。咲夜は時を止めても逃げられぬ様に、不意打ちでやられたの。その後はあなたの言うエラーに挑んで行ったレミィとフランを咲夜と美鈴を盾に完封。」
パ「多分、直々に来たのは、日光に弱い2人を自らのワープで運ぶ為でしょうね。奴はそこまでの情報を知ってるわ。」
肉体面と精神面の弱点を完全に把握して、完封する。こいつはかなりの策士らしいな。
パ「でも、私の強さは見誤ったみたい。数十体の妖精と妖怪を送らせたら、レミィ達を運ぶために帰ってしまったわ。」
霊「それをアンタが返り討ちにしたと。」
パ「これでも長年生き残り続けた魔女なの、その辺の雑魚には負けないわ。」
そんな端的な説明を終えると、パチュリーは壁に寄りかかった。
パ「はぁ、疲れたわ…あんた達の…協力はするから…安全な所まで運んで頂戴…」
サ「お前さん、少し話しただけで随分お疲れだな。」
霊「喘息持ちなのよ。」
パ「私にとっては…余程じゃない限り…先頭より…会話の方が疲れるわ…」
イ「フフフ、でも何だか頼りになりそう。それじゃあ一旦戻ろうよ。」
まぁ、もうここに居る意味もないしな。
サ「それじゃあ戻るか、お前さんこの龍の頭に乗りな、ガスターブラスターって言ってな、近道は歩かなきゃ行けないから少し時間はかかるが、今度は飛んで戻ろうぜ。」
パ「感謝するわ…」
そうして、オイラ達は永遠亭に戻った。
?「なんだこれは…一体何がどうなっている?」
私はまるで夢を見てるような気分に居た。なんせ少し眠りについて、目を覚ます事数十時間、辺りには人気も、動物の気配も完全に消えていた。
?「少し、歩いてみるか。」
そうして、しばらく歩き、竹林を抜け出す。そこには、うさぎ耳の少女が居た。
?「あっ、おい!おーい!優曇華!一体どうなってるんだ!周りに何もな…」
何も無い。そう言おうと瞬間、やつの指から弾丸型弾幕が飛んでくる。
?「シュ!!」
身を屈め、弾幕を避けた後、相手を睨む。
?「お前、何をしてるのか分かって…」
そこでまた困惑が生まれる。
何せ、私を狙った優曇華は、悪夢にうなされてるかのように目を閉じながら殺意をこっちに向けていたからだ。
一瞬頭を空白が支配するが、するべき事を瞬時に理解する。
?「操られてるのか?フフ、ならばその目を覚ましてやるよ。」
?「永遠の苦輪の代償。その恐怖を貴方にも見せてあげよう!」
藤「私は妹紅、【不老不死の竹林案内者】藤原妹紅さ。」
さぁ見てな。今宵の紅き弾幕は、操り兎を(死なぬ程度に)焼き払うよ。
そうして、数分後。
藤「さてっ、ここからどうするかな。見た感じ。全員こんなふうになってるのか?輝夜の殺されたのが功を奏するとは…」
藤「輝夜達は無事だろうか…行先も無いし、行ってみるとするかな。」
そうして、歩みを進める。行き先は、私が最も知る道の先にある、暗い長い竹林道だった。
霊「あんた達、そろそろ着くわよ。」
もうそろそろか、オイラ達は妖精達を何体かシバキながらも特に問題なく、帰っている最中だった。
サ「了解だ、パチュリー。体力の方はどうだ?」
パ「悪くは無いわ。これなら何とかなるかも。」
イ「それは良かった。」
そうして、永遠亭に戻る。パチュリーという魔女…レミリアとは腐れ縁と言っていたが、吸血鬼と魔女の腐れ縁と言うのも少し気になるな。今度聞いてみるか。
霊「ここよ、ここの竹林を降りるわよ。」
そうして、永遠亭に到着した。
霊「戻ったわ。収穫はひ弱魔女1人よ。戦力にはなるわ。」
パ「まったく、もうちょっと言い方あるでしょ…」
そうしていると、屋敷から映倫が出てくる。それだけかと思ったが、なんと永琳の後ろにもう1人、少女が出てきた。
永「喜びなさい、生存者が他にも居たわ。」
藤「久しぶりだなお前ら。そこのアンタらが噂に聞く援軍だな。藤原妹紅だ。よろしく頼む。」
霊「妹紅!あんた生きてたのね!」
藤「正確には死んでたから生き返っただが、まぁ、面倒臭いからいいか。そういう事だ!」
サ「オイラはサンズ、ただのスケルトンさ、よろしくな。」
イ「インクだよ。よろしくね!」
藤「よろしくな、今回は輝夜って言うんたしのライバルもやられちまったらしくてね、敵討ちとさせてもらうよ。」
こいつは心強いな。あんな敵まみれの場所からここまで来たんだ。中々強いんだろうしな。
永「それともう1人居るわ。」
そう永琳が言うと、襖の奥から兎の耳がぴょこんと出てきた。
?「どうも、鈴仙・優曇華院・イナバです。優曇華と呼んでください。」
なんと、兎耳の少女が出てきた。
サ「あー、こりゃたまげたな。」
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