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古流斬
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チタコロ
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第四章 地獄編
第十九話「英雄の五日間」
地獄。
閻魔殿では復興作業が進められていた。
壊れた建物。
崩れた城壁。
混乱する役人たち。
その中心にいたのは――古流斬だった。
「まず被害状況を全部まとめよう。」
「復旧班と警備班に分ける。」
「食料と物資は優先的に避難所へ。」
次々と指示を出していく。
役人たちは驚いていた。
「仕事が早い……。」
「迷いがない。」
閻魔も静かに見守る。
「これほどとは。」
古流斬は苦笑する。
「昔、組織をまとめることも多かったからね。」
「慣れてるだけだよ。」
復興は想像以上の速さで進んでいく。
一日目。
混乱は収まり始めた。
二日目。
避難していた魂たちが元の生活へ戻る。
三日目。
壊れた施設の大半が修復される。
四日目。
地獄の治安も安定し始めた。
そして――五日目。
役人が閻魔へ報告する。
「閻魔様。」
「地獄の復興が完了しました。」
「被害はほぼ回復しています。」
閻魔は目を閉じ、小さく笑う。
「まさか五日どころか、ここまで立て直すとは。」
古流斬は頭をかいた。
「みんなが頑張った結果だよ。」
閻魔は首を横に振る。
「違う。」
「お前が中心となって動いたからこそ、この速さで復興できた。」
「さすがは、大罪の脅威から世界を守った英雄。」
役人たちも深く頭を下げる。
「ありがとうございました。」
「古流斬様。」
古流斬は少し照れくさそうに笑う。
「そんな大したことじゃない。」
閻魔は立ち上がり、古流斬へ歩み寄る。
「約束通りだ。」
「お前は自由だ。」
「現世へ帰ることを正式に許可する。」
古流斬は静かに頷く。
「ありがとう。」
「じゃあ、みんなを待たせてるから帰るよ。」
閻魔は最後に微笑んだ。
「また何かあれば頼るぞ。」
古流斬も笑い返す。
「その時は手伝うよ。」
英雄は再び、大切な人たちが待つ現世へと歩き出した。
――第二十話へ続く。
コメント
1件
もうお疲れさまです……! 本当に古流斬さん、地獄であそこまでのリーダーシップを発揮するなんて、格好よすぎますよ。五日間で復興を成し遂げたのも、みんなが古流斬さんを信じたからこそですよね。照れくさそうに笑うところがもう、英雄って感じじゃなくて人間らしくて好きです。現世に帰るシーン、すごく温かい気持ちになりました。次も楽しみにしてますね😊