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ピアノ、
一人、此処では珍しい静かな場所、此処は入ってはいけない場所、
優しく笑う、彼奴しか入ってはいけない場所
『彼奴…、またピアノ弾いてくれんかな』
そうは言うが、彼奴は俺にアイツらの世話を任せて、指導者にさせて…そのまま帰ってこない
アイツらも寂しがっとるから、…はよ
『…帰ってこいや、…あほ』
ピアノの椅子に腰掛け、彼奴と同じように弾く
『っ、…』
1つ音色が消えた場所、彼奴が弾く時だけはその音色は奏でられる
「トン氏、」
後ろを振り返ると、彼に似た鬱がいた、
鬱はええよなぁ、…彼に似ているから
おれは、似ても似つかないから、……
『なんやねん、…大先生』
「その音色はな、…こう弾くねん」
彼は、優しく優しく押した、
その時音色は奏でられる
『っ、…そう弾くんや…』
「そーやで、…あと、とんちに嬉しい情報や」
『ん、?』
「彼奴帰ってくるってよ」
彼のピアノを聞けるのは、そう遠く無いかも知れない