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帰宅中。

春樹「そいえばもらる、新しいスキルでも使ったのか?」

もらる「ん?…ああ、休み時間の話?」

春樹「それ以外にスキル使う場面あったか?」

もらる「いや、ないね〜」

春樹「…で、どうなんだ?」

もらる「うん。SCP-067のスキルが開放されたよ?」

春樹「SCP-067…アベルか…またバケモンスキル解放しやがって…」

もらる「あはは…僕もいつスキルが開放されるかわからないからなぁ…」

ころね「ご主人さま、スキルって何?」

もらる「ああ、そういえばころには説明してなかったっけ?」

春樹「まあ普通に生活してたらスキルに触れることはないかもな。」

もらる「ころ、スキルっていうのはね、その人の特技みたいなものだよ〜」

ころね「特技かぁ〜…」

春樹「…まあ間違ってはないな。もっと詳しく言うとその人にしか使えない力…の方が合ってると思うぞ!」

もらる「そうだね。それが一番合ってる言い方だろうね〜」

ハルがそう言うところは、なにか考え込む様子で数秒黙り込んだ。

ころね「……ふーん…」

もらる「…もしかして、スキルに心当たりがあるの?」

ころね「…ううん!何もないよ!」

もらる「…そっか」

その後は雑談をしながらいつも通りの帰宅路に沿って帰った。


もらる&ころね「ただいま〜」

もらる「ころおかえり〜」

ころね「ご主人さまおかえり〜」

最近の我が家ではこの一連の挨拶返しが日常になりつつある。

もらる「…ごめん、ころ。やっぱ家でも名前で呼んで…」

ころね「えぇ〜、なんで〜?」

もらる「その…恥ずかしいので…///」

ころね「む〜…わがった…」

ちょっと不服そうな顔をしながら承諾してくれた(←よかった…)

もらる「ありがと♪…さて、今日のご飯は何にしよっか〜」


もらる「……ん〜…生姜焼きかな〜」

冷蔵庫に残っている食材を見ながらそう呟いているといつの間にか部屋着のフード姿になっていたころねが後ろに立っていた。

ころね「・・・」

もらる「うおおお!?こ、ころ居たの?」

ころね「うん。さっきからいたよ〜」

もらる「そ、そっか..今日は生姜焼きだよ〜」

ころね「しょうがやき?」

もらる「ああ…そういえば初めて作るか…」

と、食材を持って呟きながら台所に体を向ける。

もらる「ま、とりあえず作るからころはリビングで待ってて」

ころね「わがった〜」

もらる「あ、あと冷蔵庫のジュース飲んでいいよ〜」

ころね「うん!」

ころはピンク色のパッケージのジュース(?)を持って行った。

この時の僕は知らなかった。あんな大惨事なるなんてことを…


もらる「〜♪」

もらる「ころ〜、出来たから持っていって〜」

ころね「は〜い!」

もらる「喉乾いた…麦茶持っていこ〜って、ん?」

冷蔵庫を開けるところが持って行ったはずのジュースがあった。その代わり、ハルに頼まれて買った罰ゲーム用のピンク色のパッケージをした媚薬が無くなっていた。

もらる「…ころ〜、ジュース持ってったよね〜?」

ころね「え?うんっ!」

もらる「…飲んだ?」

ころね「うん!全部!」

もらる「…やらかしたぁ…」

ころね「??」

もらる「体に異常はない?」

ころね「え?うん。」

もらる「…そっか、ご飯食べよっか」

ころね「うん!」



晩ご飯後

もらる「生姜焼きはどうだった?」

ころね「美味しかった!」

もらる「そか。…体にはなんとともない?」

ころね「何もないよ〜?」

もらる「今日は早く寝て、明日はお出かけしよっか」

ころね「うんっ!」

媚薬の効能が出る前に寝てくれるといいんだけど…

もらる「じゃ、お風呂入って寝なよ〜」

ころね「うん!わがった!!」

ころは元気に返事をすると、お風呂場にスキップしながら向かった。それを見届けた瞬間に一気に緊張が解ける。

もらる「…………はあああぁぁぁ…」

もらる「あの子ピュアなのは良いけど何の躊躇いなしに飲むかな…」

ふと視界に映った空き缶を手にとって表紙を見てみる。すると衝撃の事実に気付いた。


―――この商品の効能は服用から約4〜5時間後に効き始めます。又、体質により多少効きが強くなることがあります。ご注意ください。


…あれ?ころが飲んだ時間は多分4時間前…ここまでくれば、もう誰でも分かるだろう。…ヤバい。

びしょ濡れ子犬を助けたら美少女でした。

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