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第一試合のあと。
陽葵たちは観客席に戻っていた。
「勝てましたね!」
陽葵が嬉しそうに言う。
蓮は腕を組む。
「連携は悪くない」
凛も小さく頷く。
「でもまだ荒い」
「はい……」
その時。
アナウンスが響く。
「第二試合」
「神代チーム 対 水城チーム」
会場がざわめく。
「来た」
「神代だ」
「一年ランキング一位」
陽葵が身を乗り出す。
「蒼真くんの試合!」
フィールドに蒼真が歩いてくる。
両手をポケットに入れたまま。
余裕の表情。
対する水城チーム。
三人とも真剣な顔。
蓮が小さく言う。
「油断してる」
凛は首を振る。
「違う」
「自信」
審判の声。
「準備」
静寂。
「開始!」
その瞬間。
水城チームが動く。
水の弾が空中に浮かぶ。
「行け!」
数十の水弾が蒼真に向かう。
陽葵が叫ぶ。
「危ない!」
次の瞬間。
蒼真の体が――
消えた。
「え?」
観客席がざわめく。
次の瞬間。
後ろに光が走る。
シュンッ。
蒼真が水城の背後に立っていた。
「遅い」
光の刃。
シュッ。
水城の腕の装置が切れる。
「一人」
審判の声。
「戦闘不能」
陽葵が固まる。
「はや……」
蓮が言う。
「光の加速」
凛も言う。
「ほぼ瞬間移動」
残りの二人が焦る。
「囲め!」
水の壁。
風の刃。
同時攻撃。
しかし。
蒼真が軽く指を上げる。
光が弾ける。
まぶしい閃光。
「うわっ!」
観客席が目を覆う。
次の瞬間。
フィールドに立っているのは――
蒼真だけ。
相手チームは全員倒れていた。
静寂。
そして。
「勝者」
「神代チーム」
観客席が大きくざわめく。
「速すぎる!」
「三十秒!?」
「圧倒的だ!」
陽葵はぽかんとしている。
「……強い」
蓮が言う。
「一年最強」
凛も静かに言う。
「別格」
蒼真が観客席を見る。
そして。
陽葵と目が合う。
ニヤッと笑う。
口が動く。
「決勝」
陽葵は笑う。
「負けません!」
蓮が言う。
「まだ二回戦」
凛も言う。
「まずそこ」
「そうでした!」
しかしその時。
観客席の上の影。
黒いフードの人物。
「……見つけた」
その視線の先には。
朝比奈陽葵。