テラーノベル
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「さて、後半戦に行くぞ」
先輩の台詞で行動開始。
そうは言っても、やっぱりゆっくりペースだ。
縦浜市内最高地点という案内看板で写真を撮ったり。
お金が無いので、休憩所というか売店をスルーしたり。
所々から海や遠くの山が見える。
街中から近い割には、ちゃんとした山道だ。
所々に巨木が生えていて、それもいい感じ。
お地蔵様や、石の供養塔みたいなものが入っている浅い洞窟が、そこここに出てきた。
上り下りしていた道も、下る一方になる。
更に一気に開けた感じになり、前には住宅地が。
「このハイキングルートも終わりだね」
「そういうこと。そして今日の目的の初詣になるわけだ」
「そう言えば、今日は初詣が目的だったんですね」
「でも、このハイキングも悪くないだろ」
「もちろんなのだ」
最後は道が細くなり、そこを抜けたら道路に出た。
あのお弁当を食べたところから30分くらいだろうか。
お寺さんの門をくぐって、舗装された坂道を下りていく。
自動車が通るには細すぎるような場所もある。
この辺で暮らす人は車を選ぶなあ。
そんな事を思いながら歩いて行って、公園、住宅、山という中を抜ける。
狭い路地を右に入ると、鳥居が見えた。
人もそこそこいるが、混んでいるという感じではまい。
「ここが鎌倉宮。いわれとかは、まあ各自検索して貰うとして、鎌倉でもいかにも神社らしい神社だ。御利益は主に厄除け」
落ち着いた感じの広い神社だ。
早速、全員でお参りする。
「まずは手水舎で手を洗う。この場合も正式な作法はあって……」
先輩の言う通り、左手を清め、右手を清め、左手で水を受けて口を清め、もう一度左手を清めて、最後に持ち手の部分も清める。
しかし先輩、よく知っているな。
本来は日本人では無いのに。
少しだけ拝殿前に人が並んでいた。
並んでいる間に、先輩が今度はお参りの作法の説明をしてくれる。
「まず礼をして、賽銭を投げて、鈴を鳴らす。そのあと2回礼をして、姿勢を整えて2回手を打つ。この後に手を合わせたままお願い事を唱える訳だ。唱え終わったら礼をして下がる。こんな感じだな。日本の神様は心が広いから、多少は適当でも大丈夫だけどさ」
そんな感じで参拝を終える。
「何をお祈りしたんだ」
「私は秘密なのだ」
「私は今年も皆と一緒にいられますように、かな」
僕も同じだな。
言わないけれど。
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