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「偶然聞こえたのは」
あかねたちと合流した後、山を下りてごはんを食べ、車でテニスコートのあるアクティビティ施設へ向かった。
和也（かずや）さんはテニス部だそうで、今日はマイラケットと、昔使っていたラケットをあかねのぶんとして持参している。
テニスは私と 晴（はる）さんがペアで、あかね夫妻がペアでダブルスをすることになっているけど、運動が苦手な私は現地に近づくにつれ、だんだん緊張してきた。
（大丈夫かな）
あかねも運動神経がいいし、私が晴さんの足を引っ張って、目も当てられないゲームになったらどうしよう。
そう思っていると、話の中から思いがけない事実が―――晴さんが中学の時テニス部だったとわかった。
（えっ）
晴さん元テニス部だったんだ……！
聞いたことのなかった晴さんのことを知れて、一気に胸が高鳴る。
あかねの旦那さんの和也さんも、それを聞いて「そうだったんですか！」＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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