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「え!?」
私の声に驚いたのか蒼空もオバケのことを
驚いた顔でじっと見ている。
そこに、1匹のオバケがやってきて
大きいオバケの中に消えていく。
私はそれが気になってオバケをめくってみると
そこは現世と繋がっていた。
「蒼空!お父さんの場所分かる?!」
「分かるけど…」
「案内して!!」
「いや、出れないんじゃ──」
「こっから出れるから!早く!!」
そう言って私たちはオバケをめくって
飛び込んだ。
目を開けるとあのゴミ捨て場の鏡の前に居た。
「なんで早く気づかなかったんだ…」
多分、
蒼空も出れると思っていなかったのだろう。
「ねぇ蒼空、オバケちゃん達着いてきちゃったけどいいの?」
と言いながら私は足元に沢山いる
オバケを見る。
「多分、大丈夫だろ」
「こっち、着いてきて」
そう言って私たちが歩き出すと
当然オバケ達もぞろぞろと着いてくる。
どのくらい歩いただろうか。
「ねぇ、まだ着かないの?」
「もうちょっとで着く」
「もう疲れた….」
「あと少しだから頑張れ」
「もう1時間くらい歩いてない?」
「そんな経ってない。」
「時間感覚バグってるだろ」
「絶対経ってるって!!」
「ちょ、声でかい!」
「あ、ごめ────」
謝ろうとしたが、
周りの人が一斉にこちらを向く。
早く逃げないとオバケ達が捕まってしまう。
「走れ!」
「本当にごめん!!」
「いいから!」
「着いた。早く入って」
「うん…」
案外走った方が早く着いたのかもしれない。
「なんだこれ….」
「どうしたの?」
「俺の家なのに全く構造が違う….」
「それお父さんの場所分からないんじゃ…」
「探すしかない」
「でも何となく上だろ」
「階段で行った方がいいかな?」
「そうだな」
「あ、オバケは勝手に消えたりして着いてくるから安心しろ」
「分かった」
びっくりした。
まさか言おうと思ってたことを
当てられるなんて。
まさか超能力者なんじゃ…。
そのとき、誰かに腕を引っ張られる。
まさか気づかれた!?
そう思ったが私を引っ張ったのは
オバケちゃんだった。
「何?」
「プー」
『あげる』
そう言ってオバケちゃんは
私に大事な紙のようなものを渡してくる。
その紙には『全人類を洗脳するには・・・』と書かれていた。
こんなものどこから持ってきたのだろうか…。
その前にこれ、蒼空に見せないと…。
そう思い、先程の道に戻ると
先に行ってしまったのか蒼空の姿は無かった。