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「え….やば…。」
「どうしよ….」
「卯川」
急に蒼空の声がした。
驚いて声をあげそうになったが
勘づいた蒼空が私の口を手で塞いだ。
「危っな…」
「ごめん」
「勝手にどっか行くのやめて欲しいんだけど」
「心臓止まるかと思った…」
「ごめん….でも、これ見て」
そう言って私は先程の紙を見せた。
「これ、父さんの字…」
「え…なおさら止めなきゃじゃん…」
「大丈夫。卯川が居ない時父さんの部屋を見っけた」
「本当?」
「うん。着いてきて」
「ここ」
そう言われ、ドアに耳をつけて耳を澄ますと
低い男性の声が聞こえた。
誰かと喋っているようだ。
そのとき、警報音が鳴り響く。
『無駄だよ』という声が聞こえた。
「やられた。防犯カメラだ」
気づかなかった。
さっきまで防犯カメラなんて無かったから
完全に油断していた。
そういえば何故警察側は蒼空のお父さんを
止めないのだろうか。
こんな発明品を作ったら流石に警察も
気づくはず…。
じゃあなんで?
ふとさっきの紙に書いていた内容を思い出す。
まさかとは思うがもう先に
警察は洗脳されてるとか?
それじゃあ一生助けは来ないんじゃ…
「卯川!逃げるぞ!」
どうしよう…。
何か洗脳を解く方法は…。
私はそう思って、蒼空の声を振り切って
廊下の奥に進む。
「卯川!」
ごめん蒼空。
今はこの洗脳を止めないと…。
この建物には一体いくつの部屋が
あるのだろうか。
オバケちゃん達とも探しているが
一向に洗脳についての紙は見つかりそうにない。
やはり洗脳についての紙はあの人の近くにしか
ないのだろう。
しょうがない。
危ないけど行ってみるしか無さそうだ。
しかも危なくなったらオバケちゃんを使って
蒼空に伝えれば…。
そう思い、私は息を潜めながらあの部屋に
入る。
色んな引き出しを開けて情報を探していると、
1番右の引き出しの中に1枚の紙が入っていた。
その紙は洗脳を解く方法が書いてある紙だった。
やっと見つけた…。
解く方法は….
何これ…。
紙には呪文のようなものが書き込まれていた。
するとオバケちゃん達がその紙を取り消えた。
「待って!」
私が捕まえようとする。
その時、
「待つのは君の方だよ」
「自ら部屋に来るなんて馬鹿だね~」
という声が聞こえ誰かに腕を掴まれる。
まさかと思い振り返ると蒼空のお父さんだった。