「…そんなの俺らには関係無い。」
「君だって、弟がやられたら助けに来るだろう?それと一緒さ。」
「…チッ、」
「貴様ら、早く始末せんか。」
「意外に手強いんだよ。」
「そう言うならマネーも手伝えよ!」
ミスターブルーが少し怒った様に言う。
「ハァァァァァ!!!!ただ単に貴様らが弱いだけだな。」
だがミスターマネーはそれを聞いても反応すらしなかった。
「…グスッ…、酷い…!」
ついにメンタルが限界になったのだろう。 ミスターブルーが泣き出してしまった。
「…おいミスターマネー、テメェ覚悟は出来てんだろうな??」
それに怒ったミスターレッドがミスターマネーに警告をしていた。
「…破壊残連。」
「ガハッ」
「いつの間に…!?」
「楽しそうにお喋りしてるね。 でもここは戦う者だけが集まる所。 …調子乗ってたらその内死ぬよ。」
「…ッ、もうそいつらの始末はいい。 早く戻るぞ。」
「…嗚呼、」
「…うん、」
「…ふぅ、すまない先生。 大丈夫?」
「嗚呼、麗麗君が助けてくれたからね」
「それにしても…僕のロボットは再現出来ていたね。今の僕程じゃなかったけど」
「そうだね。あれは気を抜いていたら負けていたかも…」
「あの3人は攻撃を食らっていた…と言う事は、」
「…あの3人は本物のミスターマネーとミスターレッドとミスターブルーだね。」
「…まぁ、早く銀さんの元に帰ろうか!」
「……そう、だね」
麗麗は帰る途中に、カラスの大群を見た。
「 ( …どうして、運命は変わらないんだ… ) 」
「銀さん!ただいまー!」
「すまない先生、お帰りなさい!」
「お邪魔しまーす。」
「麗麗、怪我だらけだぞ…すまない先生もだけど」
「いやぁ…ちょっと事件に巻き込まれちゃってね!」
すまない先生はまだ怒っている。 麗麗は、すまない先生の目を見ただけで分かった。 そう、すまない先生は笑っている様だが目が笑っていなかったのだ。 目の奥底で、怒りが渦巻いている様な、そう言うのを麗麗は感じた。
「…」
「…銀さん?」
「…すまない先生も、洗脳されちゃいますか…?」
「…僕がそう簡単に洗脳される訳無いだろう?…大丈夫。…おやすみ。」
「…zzZ…」
「…さて、どうしたら…」
ミスター銀さんが安心して寝た後、すまない先生は考え事をして、しばらくしたら睡眠を取っていた。 そんな事を、とある人物が見ていたとは知らずに。
次の日 AM 6:00
「…ん〜、、、すまない先生…?」
ミスター銀さんは自分の恋人の名前を呼ぶが、何度呼んでも返事は返って来ない。
「…まさか、 「銀さん!!」
突然ミスター銀さんの名前を呼ぶ声がしたがその声はすまない先生じゃなく、麗麗の声だった。
「…麗麗、?」
「単刀直入に聞くけど…すまない先生って居る?」
「いや、昨日までは居たんだけど…」
「…言いづらいけど、、、すまない先生は、洗脳された。」
「…え、」
「僕も嘘だって思いたいけど…銀さんとすまない先生の2人が洗脳されてなくて良かった。」
「…何で、? すまない先生の代わりに俺だったら…!」
「いや、すまない先生はミスター銀さんが敵でも本気では行けない。だから大変なんだ。」
「それでもすまない先生には勝てな…」
「銀さん。僕を誰だと思ってるの?」
「…そう、だよな」
「…でも、決して外には出ちゃダメだよ。」
「え、何でだ?」
「今狙われているのは銀さん、君なんだよ」
「俺?」
「…ちょっと移動しようか」
「へ?」
「…ここ何処だ?」
「此処は僕が作った地下シェルターだよ」
「すげぇ頑丈に作られてるな…」
「まぁ、いつ何かが起きても大丈夫な様にね」
「それで、何で俺が狙われてるんだ?」
「…すまない先生を洗脳してる人達、もしかしたら蛇一族なんじゃないかなって思って。」
「なるほど…?」
「多分、ミスター銀さんを売れば恐らく大金が手に入るし、すまない先生が闇堕ちして負のエネルギーが溜まりやすい。そしてヤマタノオロチをミスターXが倒して新しい英雄の座を奪い取る……なんて言う馬鹿な方法もある。」
「…確かに、それだったらもうすまない先生が英雄ではなくなるけど…」
「けど?」
「…強さは上回ってる訳だし、また英雄の座を取るんじゃねぇか…?」
「闇堕ちしたまま?」
「…闇堕ちしてた方がすまない先生って強いだろ?」
「でも、銀さんがまだ狙われていたらどうする?まぁ、此処は遊郭とかじゃないから良かったけど。」
そこで麗麗が「さぁて」と声を上げた。
「僕は外の様子を見に行ってくるから、絶対に外に出ないでよ?…絶対に。 」
「分かってるから…大丈夫だ!」
「…じゃあ行ってくる」
「嗚呼、何かあったらすぐに帰って来いよ!」
「…あ、そうだ。念の為に携帯をあげる」
「ありがとな!…気を付けて」
「銀さんも何かあったら携帯で知らせてね」
― せめてこの子でも救える様に。 ―
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