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春
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きなこ ペア画ちゅー
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#メメントリ
❀ 花惇 ✿
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注意⚠️
・sxxn紫桃の作品です。
・ご本人様関係ございません。
桃「……いるま、また寝てんの?」
昼休み。
教室の後ろの席で、机に突っ伏している紫を見て、桃は呆れたようにため息をついた。
紫「別にいいだろ。昼休みなんだから」
桃「そういう問題じゃないでしょ。午後、体育あるじゃん」
紫「知ってる」
桃「じゃあ起きろよ」
紫「やだ」
桃「……ほんっと自由だな、お前」
桃が呆れた顔をすると、紫は少しだけ顔を上げた。
眠そうな目が、まっすぐ桃を見る。
紫「らん」
桃「……なに」
紫「お前、俺のこと気にしすぎじゃね?」
桃「はぁ!?」
一瞬で桃の顔が赤くなる。
桃「そ、そんなんじゃないし! ただ寝てたら先生に怒られるだろって思っただけ!」
紫「ふーん」
桃「なに、その顔!」
紫「別に」
紫は小さく笑って、また机に突っ伏した。
紫「……かわい」
桃「は?」
紫「なんでもない」
桃「絶対なんか言っただろ!」
紫「言ってない」
桃「言った!」
そんな二人のやり取りを、少し離れたところから見ていた赤がニヤニヤする。
赤「お前ら、昼休みから仲良いな」
紫桃「「仲良くない!」」
ぴったり声が重なった。
紫「……」
桃「……」
二人で顔を見合わせる。
桃「……こいつと一緒にすんなよ」
桃がぷいっと顔を逸らす。
紫はそんな桃を見ながら、なぜか少し笑っていた。
*
放課後。
教室に残っていた桃は、鞄に教科書を詰めながら窓の外を見た。
桃「あ……雨」
さっきまで晴れていたのに、いつの間にか空は灰色。
窓を開けると、ぽつぽつと雨が降り始めていた。
桃「最悪……傘持ってきてない」
どうしようかと悩んでいると、
紫「らん」
後ろから声がした。
桃「……いるま?」
振り返ると、紫が自分の鞄を肩にかけて立っている。
紫「帰んねぇの?」
桃「雨降ってきたから……」
紫「傘は?」
桃「ない」
紫「じゃあ一緒に帰る?」
桃「……え?」
紫「俺、傘あるから」
紫は当たり前のように言った。
桃「いや、いいよ。俺、雨弱くなるまで待つし」
紫「いつ弱くなるかわかんねぇだろ」
桃「でも……」
紫「ほら」
紫は桃の腕を掴んで玄関まで歩く。
桃「ちょっといるま、なにすんの」
紫「うるせぇ、ほら」
いるまが傘を開く。
紫「入れよ」
桃「……狭くない?」
紫「二人なら普通だろ」
桃「そういう意味じゃなくて……」
紫「じゃ、俺一人で帰るけど」
桃「……」
桃は少し迷ってから、渋々紫の隣に入った。
桃「……お邪魔します」
紫「なんだよ、それ」
桃「だっているまの傘だし」
紫「別に俺のじゃねぇ」
桃「じゃあ誰の?」
紫「なつの」
桃「まさか、とったの?」
紫「違う、快く貸してくれたの」
桃「…なっちゃん可哀想」
紫「大丈夫だよ、あいつはあいつでこさめと帰ってっから」
桃「えっこさめ!?うらやましぃ…」
紫「はは」
紫が笑う。
その声が、妙に近い。
傘の中は思ったより狭くて、歩くたびに肩が触れそうになる。
桃はそれが気になって、少しだけ紫から離れた。
すると、
紫「……らん」
桃「なに?」
紫「そっち行くと濡れる」
桃「え?」
紫が傘を桃側へ傾ける。
紫「もっとこっち」
桃「……でもいるまが濡れるじゃん」
紫「俺はいい」
桃「よくないだろ」
紫「じゃあ近づけよ」
桃「……っ//」
らんは何も言えなくなった。
少しだけ、紫の隣へ寄る。
桃「これでいい?//」
紫「ん」
桃「……」
紫「……」
雨の音だけが聞こえる。
しばらく歩いたところで、紫がぽつりと言った。
紫「なぁ、らん」
桃「なに?」
紫「俺らってさ」
桃「うん」
紫「いつからこんな普通に一緒に帰るようになった?」
桃「……知らないよ」
紫「だよな」
紫はそう言って笑った。
桃も、つられて少し笑う。
その日から。
二人は、少しずつ一緒にいる時間が増えていった。
まだ、この気持ちが恋だなんて。
二人とも知らなかった。