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#鬱展開
Mist-404
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古流斬
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第1章 第十三話 ケルベリオン
巨大戦艦の冷たい通路。
傷つき、流血し、倒れ伏したノヴァを見下ろし、No3ケルベリオンが愉悦の笑みを浮かべて大剣を持ち上げた――その時、静かに佇んでいたNo2セクンダリウスがそれを手で制した。
「待て、ケルベリオン。この女の命、まだ散らすには惜しい」
「あァ? 何を言うかと思えばセクンダリウス、お前ともあろう者が情けなど·····」
「違う。この娘は『時の使者』の重要局員。キングスタングの『あの術』の素体として申し分ないと言っているのだ」
No2セクンダリウスの冷徹な言葉に、ケルベリオンはつまらなそうに大剣を引いた。
「チッ……まあいい。最高傑作の人形ができるなら、それに越したことはねェな」
No2セクンダリウスは無造作に屈み込むと、意識を失いかけているノヴァをその強靭な肩へと担ぎ上げた。
「私はこれより、この娘を連れて最深部のキングスタングの元へと向かう。ケルベリオン、お前は地上へ降り、未だ抵抗を続けるクロノス人のゴミどもを根絶やしにしろ」
「ハッ、最初からそのつもりだ。戦艦の中に引きこもってんのは退屈で死にそうだったからなァ!」
セクンダリウスはノヴァを担いだまま、共に戦艦のさらに奥へと消えていく。
残されたケルベリオンは、獰猛な肉食獣のような笑みを仮面の奥で浮かべ、巨大な大剣を激しく振り抜いた。
「さァて……血祭りの時間だ!!」
ドゴォォォォン!!!
巨大戦艦の底部が開き、ケルベリオンは凄まじい衝撃波と共に、炎上するクロノスの街へと飛び降りていった。
一方、地上の街。
ウカビルは、押し寄せる仮面兵の軍勢を相手に、死に物狂いの激闘を続けていた。
「ハァ……ハァ……! 負ける、もんか……っ!」
全身に青い電流のようなオーラをバチバチと纏わせ、迫り来る敵を拳一つで次々と吹き飛ばしていく。
街での激戦を通じて、ウカビルの中の力は確実に目覚め、制御しつつあった。
だが、いくら倒しても仮面兵の軍勢は文字通り地を埋め尽くすように湧き出てくる。
周りの時の使者たちも防戦一方で、街は刻一刻と崩壊へと近づいていた。
「ウカビル! 後ろだ!!」
仲間の叫び声に、ウカビルは咄嗟に振り返り、拳を構える。
しかし、その瞬間。
上空から、大気を引き裂くほどの狂暴なプレッシャーを伴った「質量」が、もの凄い速度でウカビルの目の前へと落下の衝撃と共に激突した。
ズドォォォォォン!!!!!
爆風と土煙が街の瓦礫を吹き飛ばす。
凄まじい風圧にウカビルが腕で顔を覆い、目を開けたとき、煙の向こうからゆっくりと立ち上がる巨影があった。
背に背負った巨大な大剣。首筋に刻まれた【No.3】の数字。
禍々しい重厚な仮面をつけた男が、ウカビルをゴミのように見下ろしていた。
「ククク……。少しは骨のある雑魚が残っていたようだなぁ?」
ケルベリオン・ヘキセンハイド。仮面軍のNo3が、ついにウカビルの前に立ち塞がった。
「お前は……」
ウカビルは即座に構え、全身の神経を研ぎ澄ました。
目の前の男から放たれるプレッシャーは、街で戦ってきたこれまでの雑兵とは完全に次元が違う。
肌がチリチリと焼けるような強烈な殺気だった。
「その生意気な眼球、今すぐこの大剣で叩き潰してやるよォ!!」
ケルベリオンが獰猛に笑った瞬間、その巨体が信じられない速度で爆発的に踏み込んできた。
身の丈を超える巨大な大剣が、ウカビルへと振り下ろされる。
(速い……!)
ウカビルは青龍の力を引き出し、地面を蹴り紙一重でそれをかわした。
ドガァァァン!!!
大剣が叩きつけられた地面は、まるで隕石でも落ちたかのように激しく爆砕し、周囲の瓦礫が文字通りチリとなって吹き飛ぶ。
「ほう、避けるかァ! ならばこれはどうだァ!?」
ケルベリオンは即座に大剣を引き戻すと、目にも留まらぬ速さで連続の薙ぎ払いへと移行する。
ウカビルは青龍の力を拳に纏わせ、必死にその大剣の側面を殴りつけて軌道を逸らし、防戦一方ながらもなんとか致命傷を避けて食い下がっていく。
「ハァ、ハァ……ッ!!」
「クハハハハ! 必死だなァ小僧! だが、いつまで持つかなァ!?」
ケルベリオンの猛攻は止まらない。
一撃一撃が文字通り街を破壊する破壊力を持っており、ウカビルは防いでいるだけでも両腕の骨が軋み、肉が悲鳴を上げていく。
これが仮面軍の幹部「No.3」の圧倒的な実力。
容赦なく繰り出される大剣の嵐の前に、ウカビルは次第に体力を削られ、ついに大きく体勢を崩してしまう。
「しまっ……!?」
「終わりだァ、雑魚がぁぁぁあ!!」
ケルベリオンの邪悪な咆哮と共に、ウカビルの脳天めがけて絶対絶命の大剣が振り下ろされた――!!
ガギィィィィィン!!!!
凄まじい金属音が戦場に鳴り響き、周囲の地面が円状に激しく爆砕した。
「な、何ィ……!? ガキの力で、俺の大剣を受け止めた、だと……!?」
仮面の奥のケルベリオンの瞳が、初めて驚愕にっ開かれる。
振り下ろした大剣の刃は、ウカビルが頭上で突き出した両拳――その拳の周りに渦巻く、これまでとは比べ物にならないほど巨大で濃密な、青龍の力。
「リュウキ·····イチゲキ·····」
相手の大きな一撃と自分の一撃をぶつけ相殺した。
そして死への本能が、ウカビルの内奥に眠る『青龍』の力の限界を超えて呼び覚ましたのだ。
ケルベリオンは大剣をどれほど押し込もうとしても、ウカビルの青龍のオーラに阻まれ、1ミリも動かない。
「ハァァァ……ッ! 街を……みんなを傷つけるお前たちを……僕は絶対に許せねぇ!!」
ウカビルは挟み込んでいた左手を引き、大剣の側面に強烈なアッパーを叩き込んだ!
ガキィィン!!
「ぐぉっ!?」
あまりの衝撃にケルベリオンの体勢が大きく後ろへ崩れ、その手から巨大な大剣が弾き飛ばされる。
大剣はクルクルと回転しながら遥か遠くの地面へと突き刺さった。
「野郎……武器を捨てさせたか! だが、俺の本領は肉弾戦よォ!!」
ケルベリオンは即座に激昂し、丸太のような太い両腕に禍々しい黒いオーラを纏わせ、ウカビルに殴りかかってきた。
「死ねやァァァッ!!」
「うおおおおおっ!!」
ここからは武器なしの、壮れた拳と拳のぶつかり合い。
ケルベリオンの放つ凶暴な黒い拳がウカビルの頬を掠め、その風圧だけで背後の瓦礫が爆散する。
ウカビルも一歩も引かず、青い稲妻を纏った鋭いストレートをケルベリオンの顔面にクリーンヒットさせた。
ドカァァン!!
「がはっ……! 舐めるなァ、小僧!!」
幹部としてのプライドを完全に傷つけられたケルベリオンの動きが、さらに狂暴さを増す。
ケルベリオンは足に力を入れ、ものすごい勢いでウカビルへ突撃してきた。
「くたばりやがれぇぇぇぇえ」
ウカビルの腹部に強烈な膝蹴りが突き刺さり、ウカビルは口から鮮血を吐き出しながらも、その足を両腕で強く掴んで離さなかった。
「これで……終わりだぁぁぁッ!!」
ウカビルは全エネルギーを右拳に集中させた。
青い電流がウカビルの右腕に収束し、まるで龍の顎(あぎと)のような凄まじい光となって膨れ上がる。
自由な左拳でケルベリオンの胸の装甲を強く殴りつけてさらに体勢を固定すると、がら空きになった心臓めがけて、魂のすべてを込めた唯一無二の必殺の一撃を叩き込んだ!
「いくぞォォォッ!! 【リュウキ・イチゲキ!】!!!!」
ドゴォォォォォォン!!!!!
ウカビルの拳から放たれた、青き龍の咆哮を宿した【リュウキ・イチゲキ!】が、ケルベリオンの頑強な胸の装甲を粉々に粉砕した。
「が、はっ……!? 馬鹿な……この俺が、こんな……ただのガキにぃぃぃぃっ!!!」
凄まじい衝撃波と共に、ケルベリオンの巨体は遥か彼方のビル群へと吹き飛んでいき、いくつもの建造物を貫通しながら轟音を立てて瓦礫の山へと沈んでいった。
ピキ……ピキィン……。
静まり返った戦場に、仮面が、真っ二つに割れて地面に落ちる音が響く。
仮面軍No.3、ケルベリオン・ヘキセンハイド、完全沈黙。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
力を使い果たしたウカビルは、その場に激しく膝をついた。
腕はガタガタと震え、目覚めかけた青龍の力は燃え滾っている
激闘の末、命懸けで強敵を打ち破ったウカビル。
しかし、仮面軍の侵略はまだ終わっていない。
激しさを増す戦争の渦中で、次なる絶望の影が、静かにウカビルへと近づこうとしていた――。
コメント
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うわぁぁぁ第十三話読み終えたよ〜!!😭✨ ケルベリオン強すぎでしょ!でもウカビルの「リュウキ・イチゲキ」で真っ向勝負に打ち勝ったシーン、マジで鳥肌立ったわ…!!🔥🔥 青龍の力が覚醒して、大剣を受け止めた瞬間のガギィィィンって音、脳内で再生されたよ!! まだ戦争は続いてて次なる絶望の影が迫ってるって終わり方、気になりすぎて夜しか寝れないんだけど!?!?😱💕 チタコロさん、今回も最高のバトル展開ありがとうございます!!続きが待ち遠しすぎる…!!📖💫