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ドスッ
刃物の突き刺さる音がフランスの耳に響く
🇫🇷「…?」
横には床にナイフが深く突き刺さっている
後ろには鬼の形相をしたオランダがい た
「…。」
🇳🇱「もう…やめてくれ…」
怯える江戸と、必死に抗い続けるオランダ
フランスは彼らを見た後、体をどかした
🇫🇷「…君たちの絆は…僕の予想を遥かに超えていたようだね。すまなかった」
ゆっくりと起き上がり、荷物をまとめる
🇳🇱「おい…?」
🇫🇷「…僕の負けだ」
机の上に数万円ほどの金を置き、歪んだドアを開こうとする
🇳🇱「金で解決しようとするつもりか!」
🇫🇷「…せめてもの償いだ」
この金はこれに使うつもりではなかったが
これで賠償すると決めた
🇫🇷「そして、二度とお前たちに干渉しないことを誓う」
🇳🇱「約束だぞ」
先ほどのフランスの屑な様子から一転
真面目な様相にオランダはフランスは本気であり、彼にもまだ人の心があったのだと信じた
🇫🇷「じゃあな」
バタン……
静寂が一室に響く
🇳🇱「うぐっ…」
鳩尾の激痛が再び蘇る。さっきまで感じなかったのは怒りで何も感じなかったからだろう
🇳🇱「はっ…江戸…大丈夫か…」
気づいた時には俺は江戸に抱きしめられていた
江戸「すまぬ…私の過ちで…許してくれ…」
🇳🇱「え、江戸…お前は悪くない。あんな勧誘したあいつが…」
江戸「すまぬ!うっ…私が…私が…」
鼻を啜る音が聞こえる。恐怖と罪悪感に包まれた彼は哭いている
🇳🇱「頼むっ…もう泣かないでくれ…」
江戸「え…?」
オランダは江戸を強く抱き返す
「お前の泣いてる姿…二度と見たくねぇんだよ…」
それは、俺なりの江戸への愛の言葉だった
江戸は泣き止んだものの、しばらく黙り込んでしまった
江戸「…オランダは私のことを好いているのか?」
黙り込んだままかと思ったら突然こんなことを聞いてきたので
🇳🇱「あぁもちろん、世界で1番な」
オランダは江戸の顔を見つめる
彼の目は赤く腫れているのがまたすこし可愛い
江戸「オランダ…」
🇳🇱「江戸…うぐっ!」
いい雰囲気なのにここぞとばかりに痛みが再発した
江戸「オランダ!しっかりせい!」
🇳🇱「あ、あぁ…すまない…」
江戸「今日はゆっくり休んでくれ。私が電話で伝えておく」
🇳🇱「おう…ありがとな」
江戸「その代わり…治ったら…///」
赤くなった顔を隠し、そっぽを向く
「フフッ、あいつにされたこと、全部忘れさせてやるからな?」
江戸「ひぃっ!オランダも獣じゃぁ!」
「らしくなかったなぁ…」
昼間の街通りを孤独に歩いていくフランス
こんな真っ昼間に隣街の有名な社長が歩いているので通行人の目は彼に釘付けである
プルルルル…
🇦🇹「おいフランス!お前…」
「そのことなんだが、お前に返す」
🇦🇹「はっ!?いきなりープツッ」
なんでこんなあっさり手を引いてしまったんだろう…今までの僕ならそんなことしないはずだったのに…
彼らの絆が自分の欲望に優ったからか?
それともーーー
昼食も食べないまま、自分の会社に戻るフランス
すると部屋から
「最近社長、やりたい放題じゃない?」
「どうしたんだろうね…何かに取り憑かれてるのかな…」
自分への声が聞こえた。確かにあの頃の統率性は何処へ行ってしまったのか自分でも気になる
🇫🇷「戻ったぞー」
社長1「あ!お、お帰りなさい!」
🇫🇷「あ、あぁ…」
机に戻り、仕事に戻っても違和感が残る
ナルシストで、我儘な僕が…
ロシア「おいフランス、最近寝れてないだろ」
プ「くまがはっきりとしてるな」
突然声をかけられてびっくりした。どうやら僕はぼーっとしていたらしい
あれから数ヶ月。あの時の騒動は僕、オランダ、オーストリアの会社の三つがなんとかして揉み消した
あれからというものの、会社の業務は落ちていくようになった
社員も以前よりモチベが下がり社内の雰囲気も殺風景になっていった
🇫🇷「…疲れた」
社長になってから早1年が経とうとしていた
よかったのは最初の数ヶ月だけ
こんなに苦しいとは思ってはいなかった
プ「あまり無理すると体に触るぞ?」
ロ「お前が休んでもいいんだぞ?」
🇫🇷「……拒否する」
そう言われても社長として、絶対に休むわけにはいかない
イギリス…君の苦労がわかってきたような気がする
一方その頃、オランダは…
🇳🇱「江戸…」
ここ最近、江戸は出社に来ていない
あのことがあって行こう、引きこもってしまう日が多くなってしまった
電話をかけても応える時と応えない時がある
社員1「なんで最近江戸さん来ないんですか!?」
社員2「社長!江戸さんと付き合ってるならなんか知ってるはずでしょ!?」
ここ数ヶ月ずっと言われ続けてきたがもう限界
そろそろ真実を話す頃合いが来たようだ
🇳🇱「(……フランス、すまん。でもこれは本当は許されざることなんだ)」
🇳🇱「よく聞いてくれ…江戸はな…」
翌日、フランスの会社にて…
社員「社長!オランダの会社の社員を犯そうとしたこと本当なんですか!?」
🇫🇷「…あ?もう一度言ってくれ」
連日の疲れのせいでもはや聞き取り能力も終わっている
社員「だからー!オランダの会社の社員を犯そうとしたんですか!?」
🇫🇷「!?」
最悪の目覚めだった
驚きでガクッとイスから落ちそうになった
社員「も、もしかして本当なんですか?」
🇫🇷「……。」
社員「黙らないでください!」
ずっと沈黙を通しているフランス
社員「失望しました。貴方を信じていたのに…」
🇫🇷「まっ、待ってくれ!」
社長の汚職の発覚により、社内は大混乱
翌日、フランスの会社にて…
社員「社長!オランダの会社の社員をレイプしようとしたこと本当なんですか!?」
🇫🇷「…あ?もう一度言ってくれ」
連日の疲れのせいでもはや聞き取り能力も終わっている
社員「だからー!オランダの会社の社員をレイプしようとしたんですか!?」
🇫🇷「!?」
最悪の目覚めだった
驚きでガクッとイスから落ちそうになった
社員「も、もしかして本当なんですか?」
🇫🇷「……。」
社員「黙らないでください!」
ずっと沈黙を通しているフランス
社員「失望しました。貴方を信じていたのに…」
突然発覚した社長の汚職により社内は大混乱
また、自首した方が良いと出てくる声もあった
そんな中、プロイセンとロシアは…
ロ「あいつは元から破天荒なやつというのは知っていたが…」
プ「また俺たちは従うべき人間を間違えていたようだ…クソッ!」
ロ「いい転職先があるんだ。お前も来ないか?」
数日経つ頃には約2割の社員がフランスの会社を辞めていった
そして残る社員も社長を冷たい目で見るようになっていった
🇫🇷「目星はついている…オランダだな?」
こうなってしまったのは全て自分の責任だ
自分が100%悪いのも百も承知済みだ
これが街中に広がり、僕が警察に捕まるのも時間の問題だ
でも今の僕にはもう失うものなどなにもない
最後くらいメチャクチャにやって終わらせるとするか