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※この物語はフィクションです。

実在の人物及び団体、事件などとは一切関係ありません。


〈File66:顔〉

「『カグヤは来るな』」

「来るなって……どうして?」

はいそうですか、と智世の指示に従えるはずもない。

負傷した智世を上まで引き上げるのは、今の装備じゃ難しいと思う。

そうなると私とケントが崖を下り、スマホを頼りに街に戻るルートを探した方が良い。

そもそも、私がここに残った方がいい理由はないはずだ。

「理由を説明して」

「『それは……とにかく、君はそこで待機を』」

「だから、それじゃ納得できないってば。なに、他にケガでも隠してるの?」

「『さっき言った以外のケガはない、本当に』」

「じゃあ、どうして」

3人で行動していた方が安全なことは、智世だって承知しているはずなのに。

こんな視界の悪くて、目印になるものも少ない木ばかりの場所ではぐれたら合流*************

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君の背骨に棲みたい

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