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昼休み
教室は騒がしくて
あちこちから笑い声が飛び交っていた
その中で透だけはいつも通りだった
窓際の席で頬杖をつきながら
ぼーっと空を見ている
パンもまだ開けていない
「……また魂抜けてるよ」
ひかりが呆れたように声をかける
「んー……?」
透はゆっくり返事した
眠そうな目
ふわっとした声
「お昼食べないの?」
「あとでー」
「絶対忘れるじゃん」
「忘れないよぉ」
「昨日も言ってた」
「……あ」
思い出したらしい
ひかりはため息をつきながら透の前に座る
「ほら!パン開ける」
「ありがと、ひかり」
にこっと笑われて
胸がぎゅっと縮む
「……はい」
パンを渡すと
透は素直に受け取った
「ん」
小動物みたいにパンを食べ始める
静かでのんびりしていて
見てるとなんだか落ち着く
透のポッペにクリームがついている
「……透」
「?」
「そこ、ついてる」
透は自分の口元を適当に触る
でも全然違う場所だった
「とれた?」
「取れてない」
「うぅ…むずかしい」
困ってる顔
私はそっと手を伸ばした
指先でクリームを拭う
「ありがとう」
透が嬉しそうに笑った
透は何も気にしてない顔なのに
私だけ心臓がうるさい
「〜〜っ……//」
「ひかり?」
「な、なんでもない!」
勢いよく離れると
透はきょとんと目を丸くした
「変なの」
「………///」
首を傾げる仕草まで無防備で
頭を抱えたくなる
可愛すぎるっ!!!
透が近づくたび
触れられるたび
顔を見るたび
全部特別になってしまう
透はパンをもぐもぐ食べながら
私を見ていた
「ひかりってさぁ」
「……なに」
「最近ぼくに優しいよね」
「っ」
「前から優しいけど、なんかもっと」
「そ、それは……幼なじみだから!」
「ふーん」
透はよく分かってなさそうに笑う
その顔がかわいくて
ひかりはもう限界だった
「もうほんとやだ……」ボソッ
机に突っ伏す
透は少し考えてから
ぽんっとひかりの頭に自分の顎を乗せた
「よしよし?」
「っっ!!?」
突然すぎて思考が止まる
透は完全に無意識だった
猫みたいに甘えるように
そのまま体重を預けてくる
「ひかり、大丈夫?頭痛い?」
優しい声近い体温
ひかりの顔は一瞬で真っ赤になった
「透、離れて……!///」
「………やだ」
「なんで!?」
「…………?落ち着くから?」
透はただ好きな場所に寄りかかっているだけ……
でも私にとっては破壊力が高すぎるんですけど!?
もう無理……好き……///
私が照れてるうちにまたこうやって無邪気に笑う
それが嬉しくて苦しくて
私は真っ赤な顔を隠すように
机へ突っ伏したまま小さく唸った
透はそんな私を見ながら
「ほんと今日へんー」
とのんびり笑っていた