テラーノベル
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「…いいですか、太宰君。この『幼児化の薬』の出所を突き止めるには現場に残された物質から僕の異能で記憶を読み取るしかありません。………協力してください」
安吾は充血した眼でセーフハウスのベッドサイドに立った
中也は「これ以上何かを見られたら死ぬ」という顔でシーツを頭から被って丸まっている
「いいよ安吾。でもあまり深入りしすぎると君の清廉な精神が汚濁されちゃうよ?」
「黙っててください。……いきます」
安吾が中也が転がっていたシーツの端に触れた瞬間────
「………ッ!!」
安吾の脳内に凄まじい情報量が流れ込む
薬の成分比率…密輸ルート…男達の顔…
しかしそれ以上に強烈な「残留思念」が安吾の意識を直撃した
『だざ…っ…もっと…なか、あつい…ッ』
『中也………いいよ、その顔。もっと壊れちゃいなよ…』
幼児化が解け、大人の熱量でぶつかり合う二人の生々しい喘ぎと絡み合う肢体の感触
太宰のねっとりとした独占欲と中也の屈辱に濡れた快楽
「…………………」
安吾は真顔のままフリーズした
眼鏡の奥の瞳からスウ……と光が消えていく
「…安吾?おーい、安吾。生きてるかい?」
太宰が目の前で手を振るが安吾は微動だにしない
「……………中也くん」
「な、なんだ教授眼鏡」
中也が恐る恐る毛布から顔を出す
「…貴方達、この体位で……よく腰を痛めませんでしたね。……それから太宰くん、君が中也くんの耳裏を執拗に攻めていたときの粘膜の接触音が僕の脳内でステレオ再生されています…訴えてもいいですか?」
「……………死ぬ。今すぐ汚濁でこの世のすべてを消し去る」
中也はついに重力の臨界点を超えて発狂した
一方安吾は震える手で目薬を取り出し虚空を見つめながら呟く
「…仕事です。これは仕事。……僕は何も見ていない……中也くんのくびれが意外とすごかった事なんてこれっぽちも覚えていない…」
「安吾。君、今、口に出てたよ?」
太宰が三日月のような意地悪な笑みを深める
結局安吾はその後三日間太中の残留思念による重度の精神疲労で寝込み、異能特務課の有給を全消化することになった
完
完結です!
ここまで見てくださりありがとうございました!
だざむ
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