※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。
〈14話〉
ガチャ――。
玄関の鍵が開く音がした。
「やば」
玄関からここまで、来ようと思えば10秒とかからないような近さだった。
警戒と緊張で、鼓動はあっという間にピークに達する。
少しの物音が、ウサギを呼び寄せてしまうかもしれない。
自分が息を吸う音さえ耳障りで、堪えるように口を覆った。
そのまま耳を澄ませると、どうやらウサギはこの部屋の隣りにあるキッチンに足を向けたようだった。
ウサギがたてる物音を注意深く拾いながら、手をかけたままだった引き出しをそうっと閉める。
「はやく、もどらなきゃ」
足音を殺して、ベランダに繋がる窓に手をかける。
私がここにいた痕跡を残してないか気になったけど、チラッと部屋を見渡すくらいの余裕しかない。
なにも残してない大丈夫。
そう自分に言********
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